プロローグ
東遊TRPGリプレイ(サークル通算11回目)
サークルメンバー紹介
GM:今回で4回目のマスタリング。過去3回の強引かつアバウトなマスタリングを反省し、今度こそまじめなマスタリングを心に誓う。が、プレイヤー達曰く「お前には絶対無理」。TRPG歴3年、プレイ数11回。
プレイヤーA:GM2回、プレイヤー8回の最古参。結構まじめにロールプレイをし、的確なツッコミを入れてくれる。だが、他のキャラクターに引っ張り回される貧乏くじの引き役。
プレイヤーB:プレイヤーのみの最古参。戦闘以外にはやる気を見せないが、何気ない一言が皆の笑いをさそう。
プレイヤーC:ショートシナリオのGM1回、プレイヤー5回。異性キャラ率は6割で、サークル中トップ。ロールプレイをまじめにし、どんなタイプのキャラクターもそつなくこなす。
プレイヤーD:GM3回、プレイヤー7回のこれまた最古参。熱きマスタリングとロールプレイの人。普段からほとばしる気合いは他の追従を許さない。
プレイヤーE:プレイヤーのみ7回。忙しいらしく、よく幽霊化する。が、攻撃魔法をこよなく愛し、知的キャラを得意とする。
プレイヤーF:GM2回、プレイヤー7回。「速さ」を愛する狼好き少年。行動があまり常識を逸したりしないGMの味方。
プレイヤーG:プレイヤーのみ8回。謎の生態を持つ、人科人亜種。リプレイに華をそえる、珍発言No1プレイヤー。
プレイヤーGは諸事情により、一回目は欠席。二回目からの参加になる。
プレイヤーA:じゃ、取り敢えず触りだけでも始めよう。
GM:うん。やろうか。 君達は全員冒険者だ。この世界では冒険者の店は政府公認で、そこで君たちは マスターに掛け合って、パーティーを結成したところだ。で、今から自己紹介タイムね。
プレイヤーA:分かった。
プレイヤーAは頷いてるけど、これで状況が分かるわけ無いと思う。東遊の世界を簡単に説明しよう。まず、東西に一個ずつ大きな大陸がある(東部大陸と西部大陸)。両大陸は南北二つの場所で繋がっていて、その部分を地橋(ちきょう)と言う。北の方の地橋は自然が厳しく、定住も通行も無理なので、普通地橋と言ったら南の方を指す。南の方には5つの国が存在する。この5つの国と東部大陸の大国ユリウスの南部、西部大陸を制する超大国ファンの東辺境をひっくるめた人口一億人ぐらいの地域を”地橋世界”と呼び、そこが今回のTRPGの舞台となる。
プレイヤーA:自己紹介やだなぁ……。
プレイヤーB:名前とかまだ何も決めてないのに自己紹介かぁ……。
GM:(名前ぐらい決めておけ……)ここは、ヴェルナ公国のクラティエという町で、世界で一番大きな都市です。で、店の主人いわく、「これが今集まってる一人者達だ。ま、後はそっちでよろしく。」
商業国家ヴェルナは、地橋世界中央部に位置し、交通の要所として地理的要件と徹底的な商業政策で、世界最高の富力を誇っている。クラティエは10年前の遷都までヴェルナの公都だった。いまだに世界最大の都市。
プレイヤーC:え?この人(プレイヤーD)の出身国の首都よりも大きいの?
GM:プレイヤーDの出身国のユリウスは連合王国だからね。首都はそれほど大きくない。じゃ、自己紹介始めてくれ。
プレイヤーD:ん?分かった。……。どうしよう。初めはブリッ子してたほうが良いのかな?
GM:(さぁ、どうだろう……。)
プレイヤーD:私はレリィナ=フィラムと言います。ユリウス連合王国の王女です。
プレイヤーA:ほぉ……(間)……はぁ?
レリィナ:継承権は第3位。
GM:ユリウスって言うのはこの世界全体でいったら3、4番目ぐらい。地橋世界なら1,2を争う大国だね。
プレイヤーC:この世界の一番ってどこだっけ?
GM:ファンだよ。
西部大陸を統一している中華風の大国。ウーロン茶ではない。
レリィナ:ユリウスもちょっと地盤がしっかりしていればなぁ……。まぁ、超絶わがままでいろいろやりますけどよろしく。
プレイヤーA:本当に王女?
レリィナ:この装飾品を見て分からないの?ジャラジャラ……。(←豊富な金を生かして買った、魔法で特殊効果を付与されたアクセサリー類)
プレイヤーA:あ、あやしい……。
プレイヤーE:盗んだとか……?
レリィナ:まぁいいわ。こんな下賤な物に私の素晴らしさが分かるはずないわ。あなたみたいな下賤な物に怪しいなんて言われる筋合いはないわ。
プレイヤーE:むぅ……。まだわからんな……。
レリィナ:だいたい、あなたみたいな下賤な物が私に意見するなんて100年早いわ。分かってるの?これからは私に意見するときはまずひざまづいて一礼してからモノを言いなさい。身分をわきまえなさい、平民。
プレイヤーA:平民ではない。市民だ、市民。そこを間違えないよーに。
レリィナ:市民も平民も民は民、搾取する側からすれば大した違いはないわよ。
プレイヤーA:くそぅ、正論だから反論できない……。(笑)
レリィナ:大体、私と同じ立場でしゃべろうっていのがおかしいのよ。
一気にまくし立てるレリィナに、必死に抵抗を試みたプレイヤーAも撃沈。このゲームには地位レベルというモノがあり、CPによって上下できる。レリィナは最高値の10を選んだため、こんなに偉そうなのだ。そして、もう一人やたら地位レベルの高いのが……
プレイヤーC:わらわは誇り高きミズホ皇国の内親王、瓊宿宮(たまやどのみや)じゃ。
ミズホというのはヴェルナの南西にある和風の半島国家。内親王は皇女と言う意味。ちなみに名前は瑞子(みこ)。
プレイヤーA:マスターにちょっと文句を言ってこよう。
プレイヤーF:言うべきだね。
プレイヤーA:あ〜……頭のいかれた奴が二人ほどいるんだが……。
一同:(爆笑)
瑞子:おだまりなさい!!
プレイヤーA:誇大妄想に襲われている奴が……。
GM:酒場のマスターは、店の端っこの方にいる政府の役員の方へ行って、一言二言聞くと、君の方へ戻ってきて、「どうやら本当らしいぞ。」って。
プレイヤーB:だからって、ヘコヘコする必要はカケラもないんだけどなぁ……。
瑞子:ちなみに継承権は第3位。
プレイヤーB:しょせんは第3位……。(なぜか鼻で笑っている)
プレイヤーF:サリア=シュバイツァー、女。
プレイヤーA:女は見れば分かる。
サリア:種族は人狼。
瑞子:人種差別のある家柄に生まれたからには差別しないと……。
普通のファンタジー世界の人狼に基づいているので、大体は一緒。ミズホでは人狼は差別されているので、瑞子はこう言っているのです。
レリィナ:とりあえず、じぃ〜〜っ……と観察しよう。
サリア:見られた……。
瑞子:マスターに、「わらわは誇り高きミズホ王宮の人間なのに、なぜあのような人狼と組ませたのじゃ!?」って言う。
プレイヤーB:そんなにわがままを言うなら出ていっても良いよ。(ぼそ)
GM:役人が、「そこは、まぁなんとか……」
プレイヤーB+E:低姿勢だなぁ……。
サリア:嫌なら抜ければ?、と言ってにらんでおこう。
プレイヤーA:あ〜……、あなた方は何をしにこんな所まで……?
レリィナ:え?暇つぶし。(無邪気に断言)
プレイヤーA:俺達は生きるために必死にやってんのによぉ……。暇つぶしだけに来やがって……。(酔っぱらい口調)
サリア:ちなみに歳は14才。
瑞子&レリィナ:私たちは16才ね。
プレイヤーA:なんでこんなに若いんだ!? こいつら!
GM:成人ぎりぎりラインだね。じゃ次……。え〜……異臭を放っています。服装はものすごくみすぼらしくて、髪はぼさぼさです。
レリィナ:何よ、これ?(←これを強調)
プレイヤーA:ちょっと、ここに原住民がいるんだが……。
GM:じゃ、マイナス8、自己紹介してくれ。
プレイヤーE:マイナス8ってゆーなえ〜っと……、ハドソン=フォークと言います。
プレイヤーB:…………(間)……し、しゃべった!!
一同:(爆笑)
プレイヤーA:しゃべったことに驚くか……。
ハドソン:一応、学者です。
瑞子:身分レベルが−8のくせに学者?
GM:身なりはみすぼらしいけど、口調はインテリっぽいです。
レリィナ:下賤の者に興味はないわ。
GM:次〜〜……って、名前決めろよ。
ハドソン:名無し二人。
プレイヤーA:名前か……。…………コードネームP.A.A.P。
GM:はぁ?
PAAP:まもなく……まもなく語ろう。仲間として認めたときに私は本当の名を明かすことにしよう。
GM:……分かった……。
PAAP:何とか切り抜けた。(笑)
レリィナ:平民が生意気なこと言ってるなぁ。
GM:君が最後。名前決めた?
プレイヤーB:……いや、まだ。Mとかだめ?
GM:う〜ん……。まぁいいや。Mさんね。
PAAP:Mさんか……何か星新一みたいだね。
ハドソン:R氏とかどう?(←もう言いたい放題)
Mさん:一応女なんだけどね。
GM:まぁいいや。次のセッションまでに考えておけよ。
GM:自己紹介終わりだな?え〜っと、この世界では、冒険者を政府が管理しています。人数とかね。この国は傭兵が主体だから。だから、登録しておけば、宿代は半額になります。政府が払ってくれる。
レリィナ:名前なんていくらでもくれてやる。
GM:名前と場所を逐一教えてくれれば。他の街に移るときとか。
レリィナ:金はいらないでしょ?
GM:うん。
ハドソン:それはありがたい。
GM:えっと、全員登録するの?
サリア:私は生業の性格上、まずいからやらない。
GM:じゃあ、サリアだけこれから生活費は20V(ヴェルン)ね。他は10V。あ、そうだ。役人がみんなに「じゃあ、名前を教えて下さい」(笑)
ハドソン:名無し二人はどうするんだ?
PAAP: う〜ん……。じゃあ、1ミッション終わったら私から出向こう。
GM:あ、君は公認商人だっけ? じゃあ、役員が「公認商人の証明書を見せてください。」って。
PAAP:OK。見せよう。
GM:じゃあ、そこに何て書いてあるか名前言って。(笑)
一同:(爆笑)
GM、ついに謎の商人PAAPを追いつめる。ところが……。
PAAP:う〜ん……、じゃあ、見せた。(見せる素振り)
GM:だから、名前は?
PAAP:だから、見て? そこに書いてあったでしょ? OK。(笑)
GM:(受け取る振り)「ああ、書いてありますね。どうも……」
サリア:バカが二人……。
こうして、自己紹介は終了した。どーなるんだ、このパーティ。名無し二人は早く決めろ! そんなこんなで今回の東遊TRPGは始まるのだった。