InterMisson
GM:あれから数日がたった頃、領主から「あのゴブリンは他の村でも結構暴れていたので、この近くで一番大きい町の町長が、代表してお礼がしたいらしい。町長はいま、コルディアの町にいるので、行って欲しい」という手紙が来ます。
ハドソン:お礼!!(←うれしそう)
GM:で、君たちはコルディアの町にやってきた。ここは、この地方の首都です。国境付近にあります。
ユレス:ヴェルナの首都ってどこだっけ?
GM:ラヴィニアだよ。
ハドソン:俺の出身だね。
シフォン(元M):お前は発生したんじゃないの?
プレイヤーF(元サリア):自然発生。(笑
ユレス:増殖じゃないのか?(笑)(←もう、言いたい放題)
自然発生説は真実かもしれないが、増殖は無いと思うぞ。サリアは、ポワソン村で仕事が終わった後、姿を消しました。プレイヤーFがキャラクターを作り直したかったがための特殊措置。
GM:で、行くと城に案内される。
レリィナ:城?
一同(瑞子&レリィナ以外):おぉ〜〜〜っっっ!!
瑞子:ちゃっちぃ城じゃ。
GM:軍用にも使われているから、結構大きい。
一同(瑞子&レリィナ以外):おぉ〜〜〜!!
GM:中庭に行くと、30歳前後の男がいます。
シフォン:ハドソンは、門の前で止められるんじゃないの?
GM:まぁ、中庭だから大丈夫でしょう。で、男がやってきて、「ああ、君らか」
瑞子:「君ら」?何様のつもりじゃ。
レリィナ:おい!お前!!
GM:ちょっと無視して、「私はアレディの町の町長をしている、アナベル=フォロナという者だ」
レリィナ:あ、無視したらはたく。パンって。「無礼者!!」
ユレス:やめなさい。(←御者というより侍従のじいさんみたい)
GM/アナベル:「うお!?」
レリィナ:私のような高貴な者に向かって、貴様のような下賎の者が敬語を使わぬとはどういうことだ!
瑞子:こいつの身分LVは?
GM:5(子爵、少佐)
レリィナ:私の半分じゃん。
ユレス:まあ、彼女たちは放っておいて……。
レリィナ:ぷりぷり。(怒っている)
GM/アナベル:「まぁ、少ないが……」と言って、一人50Vの礼金を手渡す。
一同:少なっっ!!
GM:現代のお金に直すと、数万円ぐらいだよ。充分でしょ?合計で300Vね。
プレイヤーF:250だろ?
GM:あれ?6人じゃなかったっけ?
瑞子:今、一人いない。
GM/アナベル:「もう一人は……?」
ユレス:いましたが……、我々の活躍により一人死傷しました。
それだとパーティーでサリアを殺したことになるのでは……?
GM/アナベル:「それは大変だったな」(苦笑
こうして、5人はサリアの分の礼金も一緒に受け取り、アナベル卿の手柄話を聞こうともせずに、とっとと城を出て冒険者の店へ行った。
GM:酒場に、見慣れない人狼が一人います。主人が「あのパーティーはどうだね」とか言ってます。
人狼:じゃあ、あれでいいや。
ユレス:「あれでいいや」だって。
瑞子:え〜〜?
シフォン:今のは聞こえた?
人狼:いや、聞こえないように。(笑
GM/マスター:「どうだい?パーティーに加えてみないか?LVも同じくらいだし」
瑞子:人狼と組むなんて、絶対にいやじゃ!
レリィナ:勝手にすれば?
シフォン:お、普段より性格が丸い。
ユレス:入会金を払うなら入れてやってもいいが……。
一同:(爆笑)
ハドソン:が……がめつい……。
GM/マスター:「そう言わずに、お前たちも何かと困ることがあるだろう?」
ユレス:何ができるのかな?
人狼:盗賊系技能だな。
ハドソン:俺がいるから間に合ってるよ。
ユレス:いや、技能LVよりも身分LVが重要だ。
人狼:マイナス2。こいつ(ハドソン)より6も高いぞ!(笑
GM/マスター:「まぁいいから、とにかく入れてやってくれ」
こういうわけで、人狼、ゼフィラス=シュバイツァーが、パーティーに加わります。もちろんプレイヤーFのキャラ。サリアの兄という設定。
GM:さて、そうしていると、手紙を持った男の子が入ってきて、ユレスに手渡します。
ユレス:俺?
シフォン:隠し子発覚……(笑
GM:「当方は、殺したゴブリンについて話があるので、国境の川の川辺に来て欲しい」と書いてあります。
ユレス:そんな、矢文みたいなことしなくてもいいのに……。(笑
GM:差出人は、ロシュフォール商会のコルディア支店長の名前になっている。
ユレス:レリィナ、馬車借りていい?
レリィナ:いや、私はずっと馬車に乗っているよ。奥で何かごにょごにょやっている。
ユレス:じゃあ、いいや。勝手に動かそう。
レリィナ:おい、御者。どこへ行く。
ユレス:いや、ちょっと用がありまして。
レリィナ:用?まぁいいや、放っておこう。
GM:奴隷のゴブリンも連れていくの?ロシュフォール商会って、お前のゴブリンの前の所有者だぞ。
ユレス:ああ、そうか。じゃあ、冒険者の店の主人に言って、金庫に縛って入れておいてもらおう。で、行く。
GM:しばらく行くと、川辺につきました。すると、川の向こうから狐が一匹泳いできます。
瑞子:狐?
プレイヤーG(狐):今、俺、狐なんだ。……遊ばれるじゃん。
GM:後ろからガイウスの兵が船で追いかけてきている、逃げてるんだね。
ユレス:狐が追われていますが。
レリィナ:狐が一匹や二匹、狩られたところでどうでもいい。そんなに気にするな。
GM:狐は、君たちの前に上陸しました。
シフォン:ま、動物は好きだから、助けようかな?
ゼフィ:同じ動物として放っておけない。(笑
瑞子:わ〜い。狐♪狐♪
シフォン:とりあえず、狐は飼おうよ。
GM:で、ガイウスの兵は岸の前でとまりました。巡察兵団だね。
狐:瞬殺兵団……。
巡察兵団というのは、ヴェルナの治安警備隊と同様、軽武装の警察隊。ガイウス王国はヴェルナの西隣にあって、武勇と正義的な行動で知られる国。瑞子の出身地、ミズホ皇国とは同盟関係にある。ちなみに、今パーティーがいるのは、ガイウスとヴェルナの国境、イグリティヌス川。
GM/巡察:「我々はガイウスの巡察兵団だ。その妖狐は墓場荒らしの罪で指名手配されているので、こちらに引き渡してくれ。我々は岸の上には上がれないが、狐は上がってしまったからな。犯罪者を追っているといっても、国境を越えるわけにはいかないんだ」
レリィナ:まぁ、逃げられたんだからあきらめな〜〜。
シフォン:渡すなんて、いやなこった。
GM/巡察:「き、君たちは正義が無視されても良いと思うのか!?」
レリィナ:別に、自分が正義だなんて、思ってないしぃ」
瑞子:正義正義と言ってるわりには、狐を追い回していじめてるのね。
ユレス:君たちは、考えていることのレベルが低いとは思わないのか?こんな狐を追いかけて、見知らぬ人たちに頼み込んで……。
ゼフィ:ってゆーか、逃げられたのは自分たちの責任では……?
GM/巡察:「な……嘆かわしい……」
一同:嘆かわしいのはあんたらだ!
ユレス:ところで、この狐、何をやったの?
ハドソン:墓荒らし。なにか品物持ってるかもしれない。
瑞子:この小役人に、このかわいい狐のどこが犯罪者なのじゃ?証拠でもあるのか?と聞いてみよう。
GM/巡察:「あるぞ。さぁ、狐。今は逃げられても、いずれ良心にとがめられて苦しむことになるぞ。今のうちに、こちらに来ておけ」
一同:(嘲笑)
ユレス:そんなので、改心する奴はいないと思うぞ。
GM:そんなことをしていると、馬車が来ます。ロシュフォール商会の紋章が描かれている。男が一人降りてきて、その後からさっきの騎士、アナベル=フォロナが降りてきました。で、アナベルが、ガイウスの兵を追い返した。
ユレス:お、来たか。
GM/アナベル:「ん?一人多いな。ああ、彼が例の負傷した人物かね?」
ユレス:ん?(考え中)……ああ、そうだ。
GM/アナベル:「いや、大変だったな」と言って、肩をたたく。
ゼフィ:どうも……。え?
GM:もう一人の男は、レリィナと瑞子に深く一礼した後、ユレスに「あなたがユレス卿ですな?」って。
ユレス:”卿”なんだ。
狐:おぉ〜〜。
ヴェルナでの商人達の地位は極めて高く、一部の大商人には”商卿”の位が与えられ、”公国評議会”の議員として、国政に参画する権利も持つ。ただの商人でも、公国財政の大半である”利益税”を納める公認商人(通称ヴェルナ商人)ならば、騎士と同等の権利があるのだ。
ユレス:ああ、そうだが?(ふんぞりっ)
一同:え……偉そう……。
GM:……もうちょっと下手にでろよ。
ユレス:だって、むこうは敬ってくれてるじゃん。
ハドソン:礼儀ってやつじゃないのか?(その通り)
GM/ラジェンダ:「ロシュフォール商会コルディア支店長、ブラン=ラジェンダというものだ」
ユレス:ラジェンダさんね。
GM/ラジェンダ:「単刀直入に言おう。最後のゴブリンはどうした?」
ユレス:ゴブリン……?
ハドソン:お前がペットにした奴じゃないのか?
ユレス:ああ、あれですか……。冒険者の店に保管してありますが。
GM/ラジェンダ:「何故、殺さなかったのだ?全員殺したと君たちは言ったはずだが?」
ユレス:これからあなた方に届けようと思ったのですが。
GM/ラジェンダ:「まぁ、君たちはあの重要性を知らないからな。仕方ないと言えば仕方ない」
ユレス:何だって?
シフォン:意味ありげに言われてそのまま過ぎ去るのが一番腹立つ。
ハドソン:ねぇ、どういうこと?
GM/ラジェンダ:(無視)「で、ゴブリンはそこにいるんだな?縛ってあるのか?」
ユレス:ええ。金庫の中に。
瑞子:その成り上がり子爵(アナベル)と商人に、詳しい事情説明を求める。
GM/ラジェンダ:「すまないが……言っていいものか……う〜ん」
レリィナ:面白そうな匂いがするから、教えろ〜〜。
GM/ラジェンダ:「とにかく、ゴブリンが捜している奴かどうか、確かめさせてもらう」
ユレス:話を聞いて、そのゴブリンが我々にとって有益ならば、居場所を教えるつもりはない。
GM/ラジェンダ:「私は、君が同じヴェルナ商人だからここまで頭を下げて言っているのだ」
ユレス:ほぉ……。ぜんぜん頭下げてないよね?
ゼフィ:完全に見下してるしね。
GM/ラジェンダ:「先に言っておくが、この件に関しては邪竜騎士団の出動を要請することもできるんだぞ」
ゼフィ:邪竜騎士団!?
ユレス:なんだ、それは?
邪竜騎士団とは、ヴェルナ商人達の非合法活動の護衛や、ライバルの他国商人の暗殺、商人を狙う盗賊団のせん滅などを行う、公国の秘密騎士団。著名な冒険者、アース=ディニングの進言で10年前に誕生したが、同質の組織は150年ほど前から既に存在していたといわれる。初代団長アース=ディニングは、その功をもってアルディファス辺境伯に任じられた。ちなみに、ゼフィがパーティーに加わる前にいた盗賊団は邪竜騎士団にせん滅されている。
GM/ラジェンダ:「君たちを拷問して居場所を聞き出すということもできるんだが、同じヴェルナ商人としてこうして頼んでいるんだ」
瑞子:そーゆーことをすると、ミズホとの関係が……。
シフォン:ユリウスとミズホという二つの大国を敵にまわすことになるな。
GM:(それは、脅しか?(汗))
ユレス:そのゴブリンが危ないのか?それとも、世界中のゴブリンが?
GM/ラジェンダ:「いや、そのゴブリンだけだ」
ユレス:なら、ゴブリンを交換して欲しい。
GM/ラジェンダ:「今は持ち合わせがないから、金で払おう」
ユレス:ゴブリンの相場ってどれぐらい?
GM:2300Vくらい。共通語が話せるなら7800V。ラジェンダさんは「400払おう」と言ってくるけど。
ユレス:う〜ん、少ないような気もするが……、それでいい。
GM/ラジェンダ:では、ゴブリンを渡してくれ。
ユレス:わかった。……っと、その前に上等な服を脱がそう。(←てなずけるために着せていた)
ラジェンダさん達は、ゴブリン語がわかる従者を呼んで尋問開始。ゼフィとハドソンが聞き耳をたてる。
GM/ラジェンダ:「他の3匹はどうした?」
GM/ゴブリン:「死にました」
GM/ラジェンダ:「「彼」は?」
GM/ゴブリン:「ボスが殺しました」
隠れてるユレス:(従順だなぁ、ゴブリンの奴)
GM:本来の所有者だからね。
隠れてるシフォン:(とゆーか、あの弱いゴブリンに殺されるやつがいたんだね)
一同:(しょぼいなぁ……)
GM/ラジェンダ:「「文書」はどこだ?」
GM/ゴブリン:「ボスが持っていましたが、今は私が飲み込んでいます」
隠れてるユレス:(殺すな、きっと。で、腹を切り裂いて……)
隠れてる瑞子:(腹の中から取り出すんじゃな)
正解。ラジェンダとフォロナはゴブリンを台所へ連行。殺してから文書を取り出しました。
GM/ラジェンダ:「この事はかたく秘密にして、誰にも言わないで欲しい」
ユレス:そう言われると、言いたくなるなぁ。(笑
GM/ラジェンダ:「処分うんぬんの問題ではなく、地橋世界全体に関わる問題なのだ」
ユレス:おぉっ!!
GM:ラジェンダが冒険者の店から出てしばらくすると、冒険者の店付きの役人が来ます。「その妖狐は仲間に加わるのかね?」
瑞子:それは本人の意思の問題で……。
GM/役人:「このままじゃ話ができないから、人間に化けてくれよ」
シフォン:化けちゃダメだ!!今のコロコロした感じがかわいいのに……。化けたら捨てられるよ。
GM/役人:「お前もこれから生きて行くには、冒険者ぐらいしかないだろう。だから、兵たん局に登録しておくと便利だぞ。さぁ、早く化けてくれ」
狐:じゃあ、化ける。
瑞子:狐はなんとなく気品があっていいね。
ユレス:うん。気品があっていいね。俺もそう思う。
ゼフィ:なんか、上流ぶってるよ、こいつ。
狐:ヘクター=ベルリオーズといいます。よろしく。
ユレス:身分LVはいくつ?
ヘクター:0。
ユレス:よし!ゼフィとハドソンは貧民同盟でも組んでてよ。俺とシフォンとヘクターは中途半端同盟を組む。(笑
瑞子:何人?
ヘクター:え?美人って、俺男なんだけど……。(さっそくボケる)
瑞子:いや、そうじゃなくって、出身はどこ?
ヘクター:ガイウス王国です。
ユレス:あ、そうだ、誰かレリィナ呼んできてよ。まだ、馬車の中だから。
ゼフィ:じゃ、俺が……。コンコン。
レリィナ:どうしたの?
ゼフィ:さっきの妖狐が、パーティーに加わりたいらしいよ。
ヘクター:わたくし、ヘクターと申す者ですが、このパーティーに入れてください!
レリィナ:よいぞ。私に仕えるがよい。
こうして、ゼフィとヘクターがパーティーに加わった。これでパーティーは本始動。貧富の差が果てしないこのパーティー。さて、これからどうなることやら……。もしかして、さらなる珍道中が待っているかも!?