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   《2号 1985,4,6》                   ホームへ




1号とは、作り方が違います。これは、和文タイプライターでつくっています。この当時、20数万円した
のです。新任の教師にとっては、なかなか、大きな買い物だったのです。尾鷲小学校で勤め始めたの
ですが、同じような年齢の教師が3人いました。自称『三バカトリオ』、とんでもなく変わった人達だった
のでしょうね。本人達は、まじめに『まじめな教師』と思っていたのですが・・・・。他からみると、ずいぶ
ん変わっていたようです。3人は、同人雑誌なるものを刊行しようと目論みまして、この高い和文タイプ
ライターを買いました。なかなか、使い勝手も悪く、じゅうぶん活躍したとは、いえなかったのです。同人
誌『影法師』は、2号まで出して、没になりました。その機械を私が、いただいて、自分の通信を作ってい
たということです。この道具も便利なようで不便。タイプで打った原稿を別の台紙に貼り付け、印刷をす
るという、なかなか面倒なものでした。でも、ガリ板で切ったものより、少しは美しく仕上がりました。
さて、この詩は『教室はまちがうところだ』という題です。大きな声で毎朝読みました。長い詩ですが、子
ども達は、元気に読みました。不思議なことに、3日目くらいになると出す声が変わってきました。なんと
なく自信ありげに読むのです。『しめた』と思った瞬間です。『この子らは、自信をもって間違えられる』と
感じたからです。恐る恐る間違うのではなく、元気よく間違えたとき、修正がきくのです。間違うことが平
気になった時、教師の指導や友達の意見が有効に働くようになります。そこで、すかさず教師は言いま
す。『今わからんことをするとき、失敗する。できないことに挑戦するときしっぱいする。』、いっぱいまち
がえよう、いっぱい失敗しよう。『強くなる、賢くなる』とは、今できないことができるようになること、わから
ないことがわかることなんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

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