年間7回開催!

企画展

第164回企画展

黎明期の日本映画

民家に残された映画の謎を探る~


2023.4.22(土)~5.28(日)まで


  令和4年(2022)米原市長岡のかつて郵便局だった民家から、2台の映写機とフィルム13本が見つかりました。伊吹山文化資料館では、岐阜県にある羽島市映画資料館に、映写機のことやフィルムの収録内容、郵便局だった民家に残された由来などについて調査を依頼しました。
 映写機には「ROKUOH-SHA SAKURASCOPE」の銘板があり、のちに小西六写真工業(コニカ)となる「六櫻社」が開発したもので、初号機発売〔昭和6年(1931)〕の2年後の改良型で、輸出もされているものでした。民家には同じ型の映写機が2台残されていました。
 フィルムは、両側に送り用の穴があり、サイレント(無声映画)とわかるセルロイド製の16ミリフィルムです。劣化が激しく再生はできませんが、昭和ひとけた代の劇映画やアニメのようでした。当時の映画フィルムの9割は現存しないといわれていることから未発見の映像資料である可能性がありました。
 今回の企画展では、なぜ郵便局に映写機とフィルムが残されていたのかが、まるで探偵小説のように明らかになっていく経緯を紹介します。あわせて、活動写真から無声映画、発声映画の転換までの日本映画の黎明期を紹介したいと思います。本企画展は、期間をずらして滋賀県米原市伊吹山文化資料館と岐阜県羽島市歴史民俗資料館・映画資料館で開催します。

【関連行事】
★☆調査報告会☆★
演題 「民家に残された映画の謎」を探る
講師 羽島市歴史民俗資料館・映画資料館相談役 近藤 良一 氏
場所 伊吹山文化資料館
  日 時/4月29日(土) 14:00~
  定 員/40名(定員になり次第締切り)
※入館料が必要です