学級通信『けるん』第4集《61号 1986,4,8》

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この町では、夕方決まった時間に放送があります。漁業放送です。
   漁船の状況を町の人達に知らせるのです。乗組員の家族は、この
   放送を心待ちにしています。「第8○○丸、第4回目操業中」とか
   「第11□丸、調査中」とか、ごく短い情報です。でも、この言葉の中
   に、家族への特別なメッセージがあるんだと聞いたことがあります。
   家族にだけわかる暗号なのかもしれません。 子ども達は、暗くなっ
   た海岸で遊びます。たまたま、海に落ちたボールをひろうため船に
      乗り移ります。その時、空の北斗七星を見つけました。夢中でドッヂ
   ボールをしているときは気づきませんでしたが、船に のると、動きが
      止まります。目線は、暗い海へ、周囲の黒い山 陰へ、そして、暗い空
      へ・・・・。子どもたちの体の動き、心の動きが、手にとるようにわかりま
      す。『5人でぼけっと空をみていました。』、空に見えた北斗七星は、と
      ても大きく美しかったのでしょう。言葉をなくすほどの美しさだったので
       しょう。作者は、最後に『オリオンざもありました。』と書きました。しば
       らくの間、船に揺られながら空をながめていたのでしょうね。
 

    















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