寒川のホタル

かつてのホタル飛び交う寒川



寒川(そうがわ)地区は、ホタル飛び交うホタルの里として、和歌山県内でも有数のホタル観光地でした。しかし、平成23年の紀伊半島大水害で、寒川のホタルは壊滅状態となりました。住民みんなが楽しみにしていたホタル祭りも開催できなくなりました。


平成23年の水害の様子

自然豊かな寒川の景色

ホタル復活に向けて

私たち達は、2015年3月からホタル復活に向けて本格的に動き出しました。具体的には、ホタル復活の成功事例を近隣市町村から学び、ホタル・カワニナ(ホタルのエサ)の飼育を始めています。ホタル復活には時間がかかりますが、継続して取り組みを進めています。再びホタルが飛び交う寒川を復活させ、ホタル復活の里として、さらに一歩進んだ寒川にしていきたいと思います。


ホタル繁殖の作業

カワニナのエサやり

ホタル関連の取り組み

1.飛翔状況の調査
 現在、ホタルは少ないけれど、実際にどれぐらいのホタルがいるんだろう。結局、誰も説明できないでいました。そこで、役場にホタル目撃マップを設置し、ホタル飛翔状況の調査を行いました。ホタルは多い場所でも20匹程度でしたが、みんなの予想を上回る広範囲でホタルが飛んでいる事が確認できました。また、新たに板村地区でも多くのホタルが初めて観測されました。

2.エサ集荷場の設置
 ホタルを増やすためには、エサであるカワニナを増やす必要があります。しかし、現在の寒川の川には、カワニナがほとんど見つける事ができません。そこで、カワニナの飼育も始めました。そのカワニナを育てるエサを集める場所を設け、住民の方からエサを提供して頂いています。住民みんなでホタルとカワニナを育て、再びホタル飛び交う寒川へ取り組んでいます。



エサ集荷場の様子


3.ホタル幼虫の放流
 ホタル保存会で1年間かけて育てたホタル幼虫の放流を行っています。一気に復活とはいきませんが、住民みんなで育てたホタルが、ホタル復活の希望の灯りとなり、みんなのホタルへの関心がさらに高まることを願って、活動を続けています。



ホタル幼虫放流の様子