詩の授業
一 つ の こ と
斎 藤 喜 博
いま 終わる
一つの こと
いま 越える
一つの 山
風 わたる 草原
響き合う 心の歌
桑の海 光る雲
人は続き 道は続く
遠い道 はるかな道
明日 登る 山も見定め
今 終わる 一つのこと
『一つのこと』を成し遂げた喜びが、静かに豊かに語られています。
激しい言葉は一つもありませんが、成し遂げたことの喜びに心がふ
るえているようです。本当の喜びは、身体の内に向かうものかも知
れません。『自分のできることをふやそう』、服を着る、歯を磨く、靴を
履く、子ども達は、多くのことを学びながら成長してきました。目標が
高くなるたびに苦労も多くなります。そして、多くの友との心の響き合
いが、くじけそうになる気持ちを支えてくれます。『一つのこと』の終わ
りは、新しい出発でもあります。『明日登る山も見定め』、静かな喜び
と充実感に満たされながら、今、優しい風の中でしっかりと前を見つめ
て立つ姿が目に浮かびます。子ども達が、『未知との遭遇』を楽しんで
くれることを願っています。
(1)読む。
(2)思ったことを話す
(3)友達の話を聞く
(4)読む
言葉から感じたイメージを聞きたい。
*今終わる・・・・・ランドセルを思う。一気に6年をさかのぼり、入学式
を思い出す。
*各学年の担任の先生の顔を思う。
一つ一つの言葉に子ども達一人ひとりは、ちがったイメージを思い
浮かべる。たくさんたくさんでるといいですね。
(5)語る
ページのトップへ 詩の授業へ