Toyu 5 非公開リプレイ


ヴァイスの乱から二十三年。地橋世界の遥か東、デュラルの森の東縁、戦乱の影がひたひたと迫る東リヴィア大公国の西部辺境。この地が戦乱に巻き込まれる直前、小さな一連の冒険譚が残された…。

 このリプレイは、時系列上は東遊Wの後日譚に当たります。ユレスの商会は大きく発展し、瑞子は水鏡皇となり、レリィナはユリウスに戻って王女として優雅に暮らし、シフォンはヴェルナ公王から下賜された孤島でメイドに囲まれ、ゼフィラス・サリア兄妹はヴェルナの私掠盗賊団となって暴れまわっており、ハドソンは学者として名をなし、ヘクターは異端の研究者として、レリィナのもとに身を寄せています。そんな中、地橋暦192年、ユリウスは突如、デュラルの大森林を突破して東リヴィア大公国に攻め込みます。この大森林打通作戦を可能にしたのはレリィナの開発した人工魔晶石と道案内となったハドソンの植物知識でした。人跡未踏の大森林を突破しての奇襲に東リヴィアは虚を突かれたものの、かつて200年の長きに渡った「大分裂戦争」を戦い抜いた大国としての地力を発揮し、体勢を整えて、ユリウス軍のさらなる進攻を一時食い止めました。そして、デュラルの森の東縁で一旦戦線は膠着。戦線近くにいた冒険者たちが傭兵として次々軍に徴用される中、戦乱を嫌いながらも冒険の種は欲しいという一組の冒険者たちが、今、戦線から少し距離を置いた東リヴィア大公国西部辺境に集ったのです。

 一年の膠着の後、ユリウス軍は戦線を突破して進撃を再開し、忽ちの内に公都ルナまで攻め寄せて東リヴィア大公国を滅ぼしてしまうのですが、それまでの束の間の平和の間にこの冒険は存在しました。

 では、主演を菊一、八事人、アーク、レヴェン、招き猫、FKで、実況、解説、監督、脚本、助演、エキストラを白キツネでお送りします。

 

GM:君達はデュラルの森の東縁部の町に住んでいたのだが、ユリウス軍の侵攻を受けて、徴兵と戦費を賄うための重税で突然住みにくくなってしまった。ちなみに君達がいた町は「ハドソンを殺せ町」という。ハドソンという男が侵略軍を先導してきたというのでその名前に変わったのだ。

元ハドソンプレイヤー・招き猫:おい!

プレイヤーアーク:要するに「ハドソン=ブッシュ」と。

元ハドソンPL・招き猫:で、ここがイラクかい。(このプレイはイラク戦争直前……)

GM:で、君等は重税と兵士になるのを嫌ってこの町を出ようと決断したわけだ。

プレイヤー八事人:ちょっと待て。じゃぁ、俺がここで重税に耐えて兵士になろうと決断したら……。

プレイヤー菊一:それに俺、役人だよ。

GM:役人だったが、武器を与えられて戦えと命じられたのだ。

プレイヤー菊一:ふむ。

プレイヤー八事人:ここで俺が騎士か兵士だったら……。

GM:それは無しだ。で、ちょっと東へ行けば、平穏だけどちょっとは冒険の種もありそうな地方があるのでそこへ行こうと思ったのだ。さて、陸路と海路、どっちにする?

プレイヤーアーク:海路

プレイヤー招き猫:海路

プレイヤー八事人:海路

プレイヤーレヴェン:陸路

GM:海路は海賊が出るぞ。

プレイヤーレヴェン:陸路だって山賊盗賊出るだろ。

GM:じゃ、海路組は50払え。

海路組:げっ。

プレイヤー菊一:よしっ。

プレイヤーレヴェン:よかったぁ〜。というか、50、払えねぇし(笑)(←初期所持金をほとんど使い切っていた)

プレイヤー招き猫:か、かえる……。

GM:ちなみに、飯は(船の)中で買うんだよ。

プレイヤー八事人:おいおい……。

プレイヤーレヴェン:金あるんならいいじゃん。

プレイヤー八事人:あるからって、こんなところで無駄に使いたくないし……。

GM:で、どうする?

プレイヤー八事人:……(しばしの逡巡)……ええい、金があるふりしてやるぜ!

プレイヤー菊一:誰に見せてんだよ(笑)。

 

結局、海路は八事人、アークの二名。

 

GM:では、海路組から。航路は一日で着くので……。

プレイヤー八事人:おう。

GM:半日行った所で海賊船が現れました。

プレイヤー八事人:いきなりイベントかよ……。

プレイヤー菊一:くくく……最悪だなぁ(笑)

プレイヤーFK:金払ってさらに戦闘……(笑)

GM:海賊は金を払えば見のがしてやると言ってきたようです。

プレイヤー八事人:くそっ……金が……。

GM:しかし、船長は強行突破を試みて戦闘になりました。

プレイヤー八事人:あぁ……。

GM:君等が船室にいると上からがっちゃんがっちゃん戦う音が聞こえてきます。

プレイヤー八事人:試みたんならちゃんと何とかしてくれよ…(涙声)

プレイヤーアーク:おおう。

GM:突然、どしんっという大きな音がして、船室に水が流れ込んできました。

プレイヤー八事人:おい、乗客に何も……!!

プレイヤー菊一:すげぇ悲惨だなぁ…本当に。

GM:2人は外に放り出されて、波間に浮かんでます。船はなんとか持ち直したらしく、先へずんずん行ってしまいました。

プレイヤー八事人:お〜い!

プレイヤーレヴェン:放置されたな(笑)

プレイヤーアーク:おいてくなぁ〜!!

GM:で、ひとまず、体力判定してくれ。

プレイヤーレヴェン:溺れました。完。」あぁ、話が終わってしまう(笑)

プレイヤー八事人、アーク:(ころころ)

プレイヤー菊一:よかったなぁ、ファンブルじゃなくて。

プレイヤー八事人:15。

プレイヤーアーク:17。

GM:(八事人に)ダメージ2点喰らって。(アークに)お前は0。

プレイヤー八事人:か、金払ってダメージか……。

プレイヤー菊一:悲惨だな…。

プレイヤー招き猫:(自分の好判断が嬉しいのか、他人の不幸が美味しいのか笑いが止まらない)

GM:そのうち、群雲が湧き雨が降ってきました。でも、なんとか岸に着きました。

プレイヤー八事人:ふう。

GM:岸に着くと君は気絶しました。

プレイヤー八事人:最悪……。

GM:(アークに)岸に着くとちょっと向こうに倒れている人が見える。

プレイヤーレヴェン:(八事人に)さくっと殺られる可能性もあるぞ(笑)

GM:岸に着くとなんとか体はまともに動く。で、少し向こうに倒れている男が一人。

プレイヤーアーク:ふむ。

GM:ではここでこっち(海路組)は一旦終わろう。

GM:じゃぁ、まず先頭はお前(と言ってプレイヤー招き猫を指す)。道を歩いていると雨が降ってきた。そのうち凄い雨になってきた。道もぬかるんできて前も見えないくらい。

プレイヤー招き猫:ふむ。

GM:丁度いいところに丘があって穴が、洞窟があるのが見える。

プレイヤー招き猫:ふむ。

GM:どうする?

プレイヤー招き猫:前に進む。

GM:前に進む? そうか……わかった。じゃぁ、h……(プレイヤーFKの実名)じゃなくて、え〜と、キャラの名前なんだっけ?

プレイヤーアーク:そういや、自己紹介とか無し?

プレイヤー菊一:だって、まだ会ってないじゃないか。お互いに。

プレイヤーFK:セレシア。

GM:よし、セレシアが歩いていると、同じように雨が降ってきて、道が非常にぬかるんできた。さっきまで前を歩いていた男の姿はもう見えない。

セレシア:なんで?

GM:だから、雨で。で、小高い丘があって洞窟があるのが見える。なかなか広そうな洞窟だ。

セレシア:ほうほう。

GM:どうする?

セレシア:もうちょっと先に進む。

GM:先に進むね……くくく……。

プレイヤーアーク:(笑)イベントを避けてるなぁ……。

セレシア:いや、止むかなぁと思って。

GM:ま、いい。次(プレイヤーレヴェンを指す)

プレイヤーレヴェン:ヴァネッサ。

GM:ヴァネッサが進んでいるとまた雨が降ってきた。

一同:またかい(笑)

GM:(同じ時間なんだよ!)道も非常にぬかるんでいる。

プレイヤー八事人:わかった。金でイベントを買ったんだ!(まだ引きずっていたらしい)

GM:右手に洞窟が見える。どうする?

ヴァネッサ:足跡探索。

GM:…大豪雨だよ?

ヴァネッサ:知らないよ、そんなの。(コロコロ)20。

GM:どこを?洞窟の前?

ヴァネッサ:うん。その周辺。

GM:昔の足跡もある。旅人が良く利用したらしい。(洞窟の)中には焚き火の跡も見える。

ヴァネッサ:ふ〜ん、なるほど。

GM:さて、どうする?

ヴァネッサ:洞窟以外になんかないの?

GM:いや、ずっと道が続いている。右手にはうっすら遠くに海が見える。

ヴァネッサ:木とか。

GM:平原。遠くは湿原になっているが……。

ヴァネッサ:じゃぁ、私は入る。

GM:ひとまず中はちょっとした広場だが、細い道が更に奥へと続いている。

ヴァネッサ:その奥には入らないよ。

GM:入り口の近くにいるわけだね。

ヴァネッサ:うん。……だって灯り(を買う金も)無いもん。(自嘲的笑)

GM:さて、ジェニ(プレイヤー招き猫のPC)が進んでいると非常に凄い雨になってきた。

ジェニ:あぁ。

 

洞窟にPCを入らせたいGM……。

 

GM:とても進めないくらいの。

ジェニ:ふぅん。ってそんな馬鹿な。

ヴァネッサ:とても進めないような雨って…どんな雨だよ。

ジェニ:あのさ、俺、一応体力9あるんだよ?

プレイヤー菊一:家が……飛んでくな……。

GM:もっと進んでくと道もぬかるんで湿原もあって凄く疲れる。

プレイヤー八事人:進むんじゃねぇの? 疲れてても。

ヴァネッサ:出水してることにすればいいのに。そんなことしなくても。

GM:(そうか……そうだな、そうしよう)

ジェニ:俺、長靴履いてるし普通にそのまま歩き続けるぞ。

GM:前に凄い川が出てきた。(川が「出てくる」って表現はかなり変だなぁ、我ながら)大きな川です。

プレイヤーアーク:濁流って奴?

プレイヤー菊一:(ヴァネッサ案を)使ったね。(あっさりばれたなぁ…)

ジェニ:橋は?

GM:架かっていたんだけど、流されてしまっている。

ジェニ:ちなみに、速さはどんなモン?石か木を流してみる。

GM:すっとんでく。でっかい、こんくらい(手を広げて抱える仕草)の石も流れていくくらい。

ジェニ:マジかよ……それは、もう雨じゃねぇ。嵐って言うんだよ。

GM:どうしますか?

ジェニ:どうしますかって、じゃぁ、近くに野営、というか雨はともかく安全そうな場所は?(「ともかく」って言える雨ではないんだが……)

GM:さっきの洞窟。

プレイヤーアーク:それしかないってさ(笑)

ジェニ:俺、「馬借1」もやってるんだが、それで簡易的な野営は出来ないの?

GM:じゃぁ、知力で振って。

ジェニ:知力! ……終了……知力5だし。(ころころ)16。

GM:視界も悪くてなにもわからない。

ジェニ:く……。

プレイヤー八事人:もういい……(GMの誘導に逆らうのも)諦めろよ。

ジェニ:く……仕方ない。戻る。

GM:戻ると、途中、女神官と出会った。

ジェニ:無視。

女神官セレシア:貴様ぁ!

GM:(修行が足りないなぁ、厳格な光の女性神官が言う言葉じゃないだろ)じゃ、セレシアが進んでいると男と出会う。とぼとぼと歩いてくる。

セレシア:雨がやばいんだよね。

GM:先に進む?雨はだんだんひどくなる。

セレシア:そろそろエグそうなのであたりを探す、っていうか、無いと思うので戻る。

GM:戻るとさっきの男が……。

セレシア:走る走る。

GM:男に追いつく。

セレシア:抜く!

ジェニ:ちょっと、戻るって俺ももう先に進めないのわかってるから、当然走ってるよ。

GM:じゃぁ(ジェニを指す)どかどか走って洞窟に着くと、女が一人、先に入って野営してます。

ジェニ:ここはさすがに挨拶すべきだろうな。

ヴァネッサ:取り敢えず、一瞥くれて……興味無さそうに……。

GM:入る?

ジェニ:入る。

ヴァネッサ:懐から湿った煙草を「ちっ」と捨てる。この人、咥え煙草がトレードマークですから。

GM:で、セレシアも戻っていくと、今度は男女が2人で(洞窟で)野営しているのが見える。

セレシア:え〜と、じゃぁ……。

プレイヤー八事人:(ぼそっと)邪魔しないで。

セレシア:先に言われた(笑)

ジェニ:いや、俺たちさ……。

ヴァネッサ:離れてると思うよ。

セレシア:邪魔をしないように奥の方に入っていく。

ヴァネッサ:取り敢えず、入ってきた奴に一瞥くれて、またつまらなそうに…。

GM:さて、なんだっけ(プレイヤー菊一を指す)

プレイヤー菊一:ラッセン、いやロッケン。

一同:ラッセンって誰だよ(笑)

GM:ロッケンが歩いていると雨が降ってきます。

ロッケン:そこからか、俺は(笑)

GM:で、だんだん雨が激しくなってくる。右手には海岸が見える。

ロッケン:海岸?海のそば歩いてるの?

GM:うん。で、ふと見ると…。

ロッケン:走り始めるぞ、俺は。

GM:右手に、海岸に女と男がいるのが、人影が見える。

ロッケン:どうしようもないが…取り敢えず、雨宿りできそうな所を探すよ。

GM:わかった。

プレイヤー八事人:50払って……。

GM:君はすぐ気づく。(プレイヤーアークを指す)目の前の道を男が走っていく。周りは凄い雨。

プレイヤー八事人:俺も見えるの?

GM:(気絶したままだとまずいしな)うん、見える。隣に女も見えるが。

プレイヤー八事人:なけなしの金をちゃんと確保しておこう。

プレイヤーアーク:走ってくのが見えるの?

GM:走ってって前を通り過ぎる。

プレイヤーアーク:じゃぁ…魔法…。

一同:魔法!?

プレイヤー八事人:足引っ掛ける。

GM:足引っ掛けれるような距離じゃないよ。

プレイヤー八事人:そうか……いきなり弓撃つのはまずいしな。

ヴァネッサ:それは単なる盗賊……。

プレイヤーアーク:MP消費ってどうだったっけ。

GM:使用術Lv×3−術者Lv。

プレイヤーアーク:6−2で4か。

ロッケン:マジで撃つの!?

ヴァネッサ:な、何を撃つ気?

ロッケン:俺、だって、雨宿りの場所を探してるだけだよ?

プレイヤーアーク:「ミレット画伯の霊2」(ころころ)

ロッケン:……何それ?

プレイヤー八事人:わからない所が怖いなぁ(笑)

プレイヤーアーク:走ってる男の前に、ばぁーと、凄い……。

GM:凄い……何?

プレイヤーアーク:ん〜とねぇ……ピエロみたいな間抜け面っていうか、吃驚するような顔をぱっと。

GM:(ロッケンに)抵抗して。いや、抵抗じゃなくて知力で。

ロッケン:心力じゃなくて知力?

GM;幻影かどうかを見破る判定だから。

ロッケン:(ころころ)19。

GM:高いな。(プレイヤーアークに)発動値はいくつだった?

プレイヤーアーク:10の18の……20。

GM:あ、見破れなかった。「うわっ」と驚いてひっくり返る。

プレイヤーアーク:驚く姿を見て「きゃはははは」と笑う(哄笑)

ジェニ:で、弓が飛んでくる?

ヴァネッサ:何なんだ、この道は(笑)

ロッケン:始まった途端これかよ…。

ヴァネッサ:まぁ、これは単にいたずらだけど弓は本当に敵対行動だからなぁ。

プレイヤー八事人:撃たないってば。

ロッケン:無視だ、こんなもん!

GM:中空に顔がぷかぷか浮かんでる。向こうで笑ってる女が。

ロッケン:声聞こえるの?

GM:聞こえる。顔も見える。

プレイヤーアーク:凄い雨なのに?

GM:今は凄い雨じゃない。

プレイヤーアーク:あぁ?

ヴァネッサ:時間が違うんだよ。(ジェニやセレシアが豪雨に合う前ということ)

ロッケン:顔が浮かんでるって変じゃないの?

GM:変だね。

ロッケン:だったら、幻影だってすぐ気づくじゃん。

GM:「うわっ」と驚いて尻餅ついたところで、「あ、幻影か」って判る訳だ。

ロッケン:無視だ! 意味わからんし……どうなってるんだ、この道は。

GM:で、進んでいくと、手ごろな洞窟があった。

ロッケン:じゃ、その洞窟に入ってくよん。

GM:男一人と女二人が先にいる。

ロッケン:(にこやかに)「やぁやぁやぁやぁ」

ヴァネッサ:私から見てお前はどんな格好?

ロッケン:こんな格好。(キャラクターシートの自画像を見せる)

GM:エスキモーっぽいな。

ジェニ:見るからに怪しい。

ヴァネッサ:どうなんだろうなぁ……でも、魔道衣か。魔道士ってさぁ、世間的に金持ってる? 持ってない?

プレイヤーアーク:持ってるもんだろ。

ロッケン:(年中魔道衣で)服に金掛けずに済むからな。(年中学ランの学生みたいなことを……)

ヴァネッサ:「やぁ」

ロッケン:「やぁ!」

ヴァネッサ:非常に親しげに近づいていこう。

ロッケン:(他の)二人には?

ヴァネッサ:戦士は貧乏って相場が決まってるだろ(笑)

GM:はい、からかった二名。

プレイヤーアーク:はいはい。

GM:君等がからかって……。

プレイヤー八事人:君等?

GM:男は一瞬驚いて尻餅ついたけれども、そのまま走っていった。

プレイヤーアーク:今日は一つ面白いことをしました、まる。(微笑)

GM:雨がだんだん激しくなってくる。水位もなんか上がってくる感じがする。

 

雨がどんなに激しかろうと海面って上がるもんじゃないよなぁ……。いくらなんでも。この時は誰も疑問に思ってないけれども。理系もいただろうに。

 

プレイヤーアーク:さっきの男の身なりはどうだった?

GM:魔道衣。

プレイヤーアーク:魔道衣…。

GM:右の方へ走っていった。

プレイヤー八事人:ここからなら戻った方が早くない?

GM:いや、半日以上の行程行ってたからね。左手方向に町はあまり無い。

プレイヤーアーク:じゃぁ、右に行くしかないな。

プレイヤー八事人:右だな。

GM:じゃぁ、自然と連れ立って行くことになるな。

プレイヤーアーク:連れ立って行く? ん? 連れ立って行くの、やだ!

プレイヤー八事人:普通、見知らぬ奴とは反対方向に行かん?

 

遭難して流れ着き、さらに豪雨の中でなお単独行動しようとするのか、お前は?  いや、同行者が変態っぽくて嫌だと言うのはわかるが。

 

ヴァネッサ:でも、冒険者だしね、二人とも。

GM:しかも、遭難したんぞ。

ヴァネッサ:普通は協力すると思うよ。

プレイヤーアーク:魔法って最低1?

GM:? ……あぁ、消費するMP?うん、最低1点は消費する。

プレイヤーアーク:じゃぁ、1点使って「観光ガイドの霊3」を呼び出す。「今、どこ?」

プレイヤー八事人:取り敢えず、この女には近づきたくねぇ……。

GM:その女は霊を呼び出しました。

プレイヤー八事人:うわっ、そんな変な女……。

GM(観光案内人の霊):「はい、どうもお客様」

プレイヤー八事人:あ、でも、その霊の言うことには聞き耳を立てる。

GM(観光ガイドの霊):「本日はご利用有難う御座います。ご用件は何でしょうか」

プレイヤーアーク:ここどこ? いずこ?

GM(観光案内人の霊):「ここはディラル地方の西の端ですね。一番近い町はレイティスです」

プレイヤー八事人:なるほど。

プレイヤーアーク:(PCとしてレイティスを)知ってる?

GM:結構大きな町だからね。港町で君等の目的地。

プレイヤーアーク:目的地か。ここからどれくらい?

GM(観光案内人の霊):一日くらいですね。

プレイヤーアーク:ふ〜ん。

プレイヤー八事人:じゃぁ、こいつが行動を起こす前にとっとと出発する。

GM:霊はレイティスの方角を指してから消えました。

プレイヤーアーク:うむ、ご苦労だった。

GM:で、どうする?

プレイヤー八事人:先に進む。

プレイヤーアーク:ん〜、じゃぁ歌を歌いながら進む。「俺はジャイアン餓鬼大将」みたいな奴を。

GM:なんだっけ(プレイヤー八事人に)メルクリウスか。進んでいくと右手に洞窟が見える。どうする?

メルクリウス:どうするって普通の人って洞窟があったからって入ってくもんか?

ロッケン:入ってくだろう。

メルクリウス:だって、どうせもう海に入って十分濡れてんだから今更雨くらいどうでもいいし。

GM:そうか……じゃぁ、先行くね。じゃぁ、え〜と、えと、名前。

プレイヤーアーク:セスティン

GM:セスティンが歩いていると、前に洞窟が見えるんだけど、先行していた男は何故かそれを無視して先へ進んでいく。どうする?

セスティン:歌を歌いながら通り過ぎようかな。

ロッケン:聞こえないの?

GM:聞こえるよ。4人が野営していると、外で歌を歌いながら通り過ぎていく女が。

ヴァネッサ:別に無視。

セレシア:変な人がいるなぁ。

ロッケン:狂人ですよ、狂人!さっき変な魔法掛けられたんですよ!

ヴァネッサ:あ〜、大変だったのねぇ。

ロッケン:ちょっと俺、占おうかな、占星術で。いつ雨がやむか。

GM:それは占星術ではなくて天候判断だ。

ロッケン:出ろよ……(ころころ)知力だよね、19、で20か。

GM:雨は二日くらい続くだろうと。

ロッケン:長いな……。食糧、一日分しかないんだよね。

ヴァネッサ:取り敢えずロッケンに対して接待を。(ころころ)あぁ、低い。17。

GM:抵抗と言うか、心力で振って。

ロッケン:(ころころ)16。

GM:ちょっとなれなれしいな、と思ったかな。で、メルクリウスが進んでいると後ろから歌う声が聞こえるけれど…。

メルクリウス:いや、立ち止まるとか無いって。離れたいし。

ロッケン:絶対狂ってるよね。

GM:前からごうごうと音が聞こえて、濁流にぶつかる。

メルクリウス:上流に向かう。

GM:目的地と方角が逆に近いが。

メルクリウス:じゃぁ、下流。

GM:すぐに海に出るぞ。

メルクリウス:……。

GM:じゃぁ、歌う人。進んでいくと、目の前に川があって、男が一人途方にくれている。

セスティン:「幻音」ってなにが出せる?

GM:自分の出した音のコピー。

セスティン:ふん、ひとまず保留。ここでは……どうしようかな。よし。つっついてみる。隣の人を。

一同:つっつく」って…。

メルクリウス:……完全に哀れんだ目で見る。「あぁ…この歳で…可哀想に」

GM:雨はどんどん激しくなる。痛いくらいの雨だ。

メルクリウス:じゃぁ、洞窟に戻る。入る前に気配感知。

GM:見えるって。人がいるのが。

メルクリウス:人がいるから入りたくないんだよなぁ……。

ロッケン:それはわかる。

GM:(洞窟組に)洞窟の前で逡巡している人がいる。

洞窟組:逡巡って……(笑)

メルクリウス:既に4人いるのに、そこに雨に負けて更に入っていくのは……嫌だなぁ。

GM:歌う人はどうする?

セスティン:つついた人は戻っちゃったんだよね。じゃぁ、戻るか……ジグザグ歩きしながら。

メルクリウス:ああ、そうだ。お前(ロッケン)とはさっき会ったな。「あの人から逃げているんです」と言って入ろう。

ロッケン:さっきから徘徊してるからな。気を付けた方がいいぞ。まぁ、入りなさい、入りなさい。(笑)

GM:で、歌う人は?

セスティン:もう、歌ってないよ。……じゃぁ……「幻音」って音は作れるの?

メルクリウス:また何かやる気だ……。

GM:今までに聞いてよく思い出せる音しか出せない。まあ足音とかもいいけど。

メルクリウス:ふぅ、良かった。このストーカーのおかげで思わぬ接点が作れた。

GM:さて、そろそろ…(ころころ)…おおっと(サイコロを隠して振りなおし、プレイヤーを指差したりうなづいたりしている

ヴァネッサ:なんなんだ、お前は。(笑)

セレシア:ここにも変な人がいま〜す。(笑)

ヴァネッサ:(厳かな声で)「神がおかしい…」

メルクリウス:だからこの雨(笑)

GM:(ロッケンに)占星術師技能使って心力を振ってみて。

ロッケン:え?……(ころころ)14。

ヴァネッサ:電波受信!(笑)

ロッケン:受信完了したよ(笑)

セスティン:ダウンロードか?

GM:星のざわめきが聞こえる。

ロッケン:星って……どういうリアクションをすればいいんだよ(笑)

メルクリウス:こわいこわい(笑)

GM:なんとなく「起こし」そうな気がする。

ロッケン:「起こす」? 星が?

GM:お前が。

ロッケン:俺が!?

ヴァネッサ:やっぱ、毒電波だ(笑)

ロッケン:意味が、わからない!

GM:何かをやってしまいそうな気がして不安に駆られる。

ヴァネッサ:「やべ、俺やばいかもしれん!」って? 本当に電波系だ〜!

ジェニ:それって他人からわかる?

GM:いや。

セスティン:よし、行動決定。洞窟の前で猫セットを装着して、

セレシア:猫セットぉ?

セスティン:猫耳、猫足、猫尻尾。

ロッケン;狂人…。

GM:外で着替えるとザックの中も濡れるぞ。

セスティン:じゃ、中でやる。

ロッケン:海入ったから濡れてるのでは?既に。

GM:いや、ザックは何とか濡れずに済んだんだ。

ロッケン:嘘だろ、おい。

ヴァネッサ:いや水袋みたいなザックだったら……。

GM:そうそう(笑)

セスティン:「お邪魔しまぁ〜す!」

メルクリウス:とにかくこの人とこの人の両方(セスティン&ロッケン)から離れる。

ロッケン:いや、外からはわからないから。でも、いままでにこういうことってあったの? 「何か起こしそう」って。

GM:値段の高い皿を割る前とかにこういう感じがしたんだけど、どうしようもなくて割っちゃった、とかいうことがあった。

ロッケン:あぁ、それはやばいね。どうしよう……何を割ってしまうんだろう……。

 

さぁ、やっと洞窟に全員入ったぞ。ここで、仕掛けを…。

 

GM:で、セスティンが入ってくるけど、泰然として動かない?

メルクリウス:いや、逃げるって。

ロッケン:取り敢えず後ずさり。

GM:(ロッケンに)後ずさりすると、何かを「かちっ」と踏んだ音がする。いや、踏んだような気がする。

ロッケン:(冷や汗)気付かない振りをして……「俺は知らないよ」みたいな……。

GM:どーん、と音がして入り口が閉まった。突然洞窟の中が暗くなった。

メルクリウス:おい。

ジェニ:お〜い。

セスティン:入り口近くにいた……。

GM:(手の平を鼻先に振り下ろして)「すっ」という感じで。

セスティン:洞窟の入り口近くで雨止め踊りをしていたら……。

メルクリウス:(セスティンを指して)おまえかぁ〜!

セスティン:取り敢えず、何も見えないよ。暗視がないと。

セレシア:取り敢えずランタン付ける。

ロッケン:ランタンなんか付けれるの?この状況で。

GM:暫くガサゴソやれば……。

セレシア:がさがさ……。

セスティン:何さらしとんじゃ〜ぼけぇ!」と叫ぼう。

メルクリウス:いや、お前が最重要容疑者だろう。

ロッケン:取り敢えず、俺がライトを付けよう。で、付けるから、「付けたら最後に入ってきた奴を5人で殺さないか」と持ちかけよう(笑)

セレシア:そんなことを提案している間にランタンを付ける。

ロッケン:そんなすぐ付くもん?

GM:うん。付いた。

ロッケン:じゃぁ……いいや。(セスティンを指して)この女危ないよね…たぶん、今更だと思うけど。

ヴァネッサ:「スリ」ってさ、やるとすると対抗能力は知力だよね。

GM:まぁ、気付くかどうかの判定だから知力だな。

ロッケン:戦士にやるのが一番いいな。

戦士ジェニ:いや、金持ってる奴の方が。

ロッケン:持ってるといっても400だよ。

ヴァネッサ:そう。いや、(ロッケン)お前を狙おうかなと思ったんだけどな、魔道士からするのは厳しいな。

メルクリウス:(セスティンに)いくら持ってんの?

セスティン:二千……百七十。

ヴァネッサ:すげえなぁ……。

メルクリウス:(セスティンを指して)明らかに怪しくないか? 外でなんかをやっていて…そしたら…。

ロッケン:あぁ、俺が何か押したっぽい今更、宣言。

一同:………。

ヴァネッサ:まぁ、間違いくらいあるわよ

メルクリウス:うわっ、寛大だ。

ロッケン:寛大だね(笑)

セレシア:くそぅ、それを言おうと思ったのに……。

セスティン:下心……。

ロッケン:どうしようかな…どうやって開ければいいの?もう一回押してみよう。

GM:いや、地面が下がったままだから。ちょっとね。

ロッケン:引っ張り出せない?

セレシア:掘ると?

GM:掘ってみると(地面が)固い。

ロッケン:それよりも、先に進んでいけばいいんじゃない?

ヴァネッサ:あたし、盗賊技能あるから先頭行こうか? あんた名前は?

ジェニ:そういえば、互いまだ自己紹介をしていない!

メルクリウス:いや、この状況で名前を聞く必要があるのはこの人(セスティン)だけだし。

セスティン:いや、私はただの被害者。

GM:奥に続く穴は人ひとり通れる狭さ。

ロッケン:ぱっと見て誰が一番正常そう?

GM:神官(セレシア)だろうなぁ。光の神官だから嘘はつかないし、

ロッケン:女?

GM:女、女、女(セレシア・ヴァネッサ・セスティン)。こっちが男(ロッケン・ジェニ・メルクリウス)私(GM)は両性具有だが。

ロッケン:あん?

ジェニ:誰も聞いてないって。

 

いや、男も女もNPCとして演じるから……。

 

ロッケン:次は……なるべくの悪そうな奴。

ジェニ&メルクリウス:明らかにこいつ(セスティン)だろ(笑)

GM:あぁ、光の神官だから暗闇ではぶつぶつと祈り続けるんだよ。

セレシア:でも、ライト付いてるよ。

GM:でも、まだ暗いから。

セスティン:にょにょにょにょっと光に近づく。(どういう擬態語だ、それは)

メルクリウス:うわぁっ。

ヴァネッサ:とにかく、私はランタンを借りて前に進む。

セレシア:私もついてく。

ロッケン:じゃぁ、前に進むのを見て、それについて行く。

セスティン:にょにょにょっとついてく。

GM:隊列は1(ヴァネッサ)2(セレシア)3(ロッケン)4(ジェニ)5(セスティン)6(メルクリウス)で、良いか?

ジェニ:待った。こいつが後ろなのは嫌だ! こいつの後ろから槍を構えてついて行く。

メルクリウス:殺すなら今だろ。正体表してるし。

GM:じゃぁ、1(ヴァネッサ)2(セレシア)3(ロッケン)4(セスティン)5(ジェニ)6(メルクリウス)で良いね。

一同:うん。

ジェニ:やっぱり、俺最後尾行く。

メルクリウス:あぁ、良いよ。

ヴァネッサ:片手に短剣を抜く。

ロッケン:俺も剣を抜こう。

メルクリウス:誰に対して警戒してるんだ?(笑)

GM:一旦、随分下ってから、途中ちょっと広くなって先頭は二人に出来る。二人(ヴァ・セレ)二人(ロ・セス)二人(メ・ジェ)でいい?

ロッケン:いやいや。

ヴァネッサ:二人、一人(ロ)一人(セス)二人。

GM:さて、進んでいくと道の途中に深い谷がある。

ヴァネッサ:どれくらいの幅?

GM:幅はにじゅっ、いや50歩ぐらいだな。

ヴァネッサ:飛べないな……。

GM:でも、小さい道が続いている。凄い慎重に行って一人がやっと通れる位の。(イメージとして天橋立みたいな感じで)谷は両横にずっと続いていて左右とも先は見えない。

ヴァネッサ:取り敢えず、崩れないかどうかだけチェックしよう。(ころころ)14。

GM:非常に固い。

ヴァネッサ:じゃ、大丈夫だな。

GM:で、知力判定振ってみて。

ヴァネッサ:(ころころ)18。

GM:壁になんか書いてあるのに気付く。

ヴァネッサ:じゃぁ、見よう。

GM:殴り書きがしてある。ちょっとスラングっぽい言葉で……。

ロッケン:読めるの?

GM:基本的に共通語だからね。

 

ユリウス、ダナ、東リヴィアの三国は古ダナ語から派生した言葉を使っているが、そこには方言的な差異しかない。前回(東遊W)の舞台のような多文化混在社会ではないのだ。

 

セレシア:馬鹿でも読めるの?

GM:馬鹿でも読めます。で、「白髪のハックと銀髪のジックより赤髪のボックへ」と書いてある。

ヴァネッサ:……で?

ロッケン:その後だろ、重要なのは。

GM:で、「欲を張らずに黒髪のロックを呼んで来い。一人では渡れないぞ」と書いてある。

ヴァネッサ:一人では渡れない……?

GM:「一人が化け物を引き付けて、その間にもう一人が渡るんだ」

ロッケン:誰か一人渡ってみればわかるんじゃないの?

GM:谷底はなんとか見える。で、下に赤い髪の骸骨が死んでいる。

ジェニ:気分悪いね。

メルクリウス:彼女(セスティン)に道を譲っておこう。

ロッケン:先へどうぞ。(笑) あ、もう一回読んで。

GM:(繰り返す)

ロッケン:「化け物」がいないよね。たぶん、出てくるんじゃないかなぁ……。と、思うから誰か渡ってみてよ(笑)

セレシア:自分では行かないんだ。(笑)

ヴァネッサ:取り敢えず……。

セレシア:その後には何も?

GM:ちょっと離れて、「分け前は四人でも十分だ」とある。

ロッケン:分け前? 何かあるのか……。

メルクリウス:4人で十分ということは5人では足りないのでは……?

 

君達は6人だが。それとも、セスティンは抹殺決定か?

 

ヴァネッサ:もっと探索してみようか……(ころころ)22。

GM:別に何も。

ロッケン:これは危険だよね。谷ってのが。

セレシア:うん。

ロッケン:落ちたら終わりだもんね。

GM:底は見えるが落ちたら十分死ぬくらい。

ジェニ:いや、俺は周りの人間が……いや、何も言わないけどね。

GM:で、あぁ、下の死体は骸骨じゃなくて普通の死体ね。

ロッケン:死体があるの?下に?

GM:谷の底に赤髪の死体がある。

セレシア:祈りを捧げておこう。

GM:蹴られた跡がある。大きい鉤爪に。

 

動こうとしないPCにヒントを小出しに放出して促すGM。

 

ロッケン:どこから?

GM:背中に。

ヴァネッサ:背中?

ロッケン:まず、首を出してみる。

GM:何も起こらない。

セスティン:ねぇ、霊って見える?

GM:霊? 霊は見えるよ。

セスティン:霊と話できる?

GM:「死霊の囁き4」ってのがあるが、接触魔法だ。触らないと出来ない。

セスティン:接触? ……(がさがさ)……あっ。

セレシア:鎮魂5。(ころころ)

GM:鎮魂する? あ、消しちゃったね。霊。Lvいくつ?

セレシア:3。

GM:じゃぁ、精神点1点。

セレシア:1も使うの?

GM:1しかつかわないんだよ。

セスティン:消えた? 消えたの? あら〜「行かないで〜」

GM:霊は(セレシアに)手を振って礼を言って消えていく。

ジェニ:霊って見えるの?

GM:神官や霊術師には見える。

ジェニ:俺たちから見るとやばい人だよね。

ヴァネッサ:じゃぁ、ナイフを抜いて道をかんかんっと叩いて何も起こらないようだったら、近くにある岩を削って穴を開けて、そこにホールディングウィップを通して、それで、通る。

GM:……あぁ、つまり片手に鞭を持って命綱として通るんだね?

ヴァネッサ:そう。じりじりと……。

GM:途中まで行くと羽音が聞こえる。ばさっばさっと。

ヴァネッサ:羽音?

GM:で、ざぁっと突然、暗闇の中から何かが飛んでくる。回避する?

ヴァネッサ:うん。(ころころ)20。

GM:がっと喰らって浅かったのでダメージは通らなかったがバランスを崩して……落ちた。鞭があるからぶら下がるけど。

ヴァネッサ:何にやられたかわからないの?

GM:大きい鳥のようなもの。

ロッケン:こっちからは見えない。

GM:見えたが一瞬のことでよくわからない。ヴァネッサの持ってたランタンは彼女と一緒に落ちたから真っ暗になってたし。

ヴァネッサ:急いで、がっと登る。ふーっ息をつく。

 

命綱は「橋」の出発点にあったので当然、ヴァネッサはもといた場所に戻ることになる。

 

ロッケン:ライトを付ける。(ころころ)向こうの方まで全部照らす。もう一回、しっかり考えた方が良いな。もう一回読もう。

GM:(繰り返す)

セスティン:読んで字の如くじゃない? やっぱり。

ロッケン:一人が引き付けて? でも、それだと最後の一人が渡れないぞ。

メルクリウス:しかし、宝なんてどうでもいいんだよな。外に出たいんだし、俺たちは。

ロッケン:まぁ、良い。取り敢えず、二人で行ってみよう。

ヴァネッサ:ちょっと待った。お前らさぁ、運動系技能無いだろ。

ロッケン:ない。

メルクリウス:回避が出来ないか…。

ヴァネッサ:ここで(自分とセレシアを指す)行ったほうが良いわ。命知らずと神官で行ったほうがいい。

セレシア:はいはい。

GM:さっき、回避してなおバランスを崩したから、回避しきるのはかなり難しいとヴァネッサは感じた。

ヴァネッサ:じゃぁ、私が先に行ってまた同じ手段で避ける。

セレシア:その間に殴るの?

ヴァネッサ:いやいや、その間に突破するんじゃん。よし、じゃぁ行こう!

GM:また、ばさばさと羽音が。

ヴァネッサ:(居残り組に)何なのか良く見てろよ!

ロッケン:光球をヴァネッサの周りに。

GM:じゃ、見える。頭が鷹の大きい奴。足は爪が異常にでかい。

セレシア:「賢者(セージ)」で……(ころころ)6……13。多分無理だ。

GM:わからない。で……ヴァネッサは落ちたけれども、セレシアは走りぬけて向こうに着いた。

ヴァネッサ:戻る。

ロッケン:さて、この一人を生かさねば。鞭を向こうに飛ばせんかなぁ……飛ばせんよなぁ。

ヴァネッサ:それにあまりホールディングウィップを傷めたくない。

GM:持ち主の胸中か(笑)

ヴァネッサ:君の上に光球があるからそれでその辺を探索しなさい。

ロッケン:魔法は?

セレシア:あるけど……攻撃魔法は無い。

ロッケン:じゃぁ、一回俺が攻撃魔法当ててみようか。

ヴァネッサ:ぶちかましてみる? じゃぁ、行こうか。

ロッケン:それで気が引けるんだったら全員渡れるよね。

ヴァネッサ:弓も魔法も両方撃て。

ロッケン:そうしよう。当たらなかったら困るからな。


1 職業技能の一つ。荷馬をひく運送業者。単独若しくは一桁台の少数で隊列を組んで行動する。

2 霊術Lv2 幻影を出現させる。

3 東遊Wから引き続いて登場のGMの世界設定説明用霊術。霊術Lv1。地理や歴史についての質問に答えてくれる。簡単な行動アドバイスもしてくれる時も。

4 囁く死霊 霊術Lv1。霊がまだ昇天していない死体に手を触れて霊を呼び出し話を聞く。つまり、この世界の完全犯罪には「鎮魂」は必須という訳だ。

5 神官の使える魔法。Lv1。霊を鎮める。当然、霊術師にとっては天敵の魔法となる。