弐陸陸参年神無月


 
 壱日
 今日もブロッコリの定植。もうひたすら。なんつうか、自家製のポインタ(孔開け機)、それをコロコロ引っ張るのが
 ごっつしんどい。中途半端に低い姿勢で右に傾いたまま引っ張って行かんといかん。
 妙に疲れるんよ。もちっと楽に出来るといいなぁ。
 で、ポインタで畝に穴を開けたら、そこに苗を植えていく。こっちはまだ楽。
 基本的にしゃがむか屈(かが)むかで植えていくから。
 百何十個も苗の入ったトレイを一枚の田圃に何十皿も植えていくからしんどいけどね。
 
 弐日
 今日もブロッコリ定植、んで潅水。その後豆用のマルチ敷き。
 一個一個作業を終わらせていく感じなんだけど、天気の具合でどうなるかわからない。
 ブロッコリの定植はこれで終わりだけどね。
 
 参日
 今日はマルチ敷きと豆の播種。まぁ、どんな仕事でもそうだが、同じことの繰り返しなんだなぁ。
 マルチを被せて、それに土を被せて、土を掘って種植えて、土を被せて薬を撒いて、水をかけて完了。
 マルチには二十糎毎に孔が開いてて、そこの土を掘って植えるもんだから、一畝が五十米とかだったら
 孔は二百五十。それが四畝一棟の三連棟とかだったら……計算してください。
 ま、一日で終わらそうと思ったら、それなりに人を注(つ)ぎ込まんといかん。
 で、うちの人数じゃぁ、日雇い労働者を入れないと終わらないんだな。ぼちぼちやってくべ。
 
 肆日
 今日は昨日の続きで豆の播種と潅水。そのまんま昨日の続き。薬を撒いてしまってから潅水なんですわ。
 ま、半分流れ作業みたいなもので、マルチ敷き組と土被せ組、孔開け作業と途中から種蒔き組、
 んで種の土被せ組、で、薬撒き組に、潅水組。これらを三人で順繰りに流していく。
 組といっても、人数が人数だから、各作業は一人乃至(ないし)二人。
 前日のような田圃が何箇所か。はうぅ……なかなか終わらんで。
 
 伍日
 今日は、稲を刈った後の藁束の片付けと豆成長促進の為の電照灯の取り付け。
 藁束は、稲刈り後に立ててると乾いてて良いのだが、寝かしたままだと、雨降り後にえらいことになる。
 徒でさえ湿り気があって乾かない物がグズグズになって腐ったり黴が生えたり。表面だけ見ると大丈夫そうなんだけどね。
 ひっくり返してあら吃驚。
 電照灯は、勿論夜間に点ける為の物。ま、夜も休ませずににょこにょこ伸ばすんだけどね。
 ビニルハウスの骨の上に登ってかちゃかちゃと投光器を取り付け。微妙に疲れる。
 
 陸日
 今日は雨の為、今年作った米(粳米)を片付け。せせこましい「鼠入らず」に収納。
 広さ的に、二畳ほど。何十俵もの米袋を収納していく。現在の米袋は一袋二斗。約三十瓩。
 一俵が二袋になるんだわな。……重たいし時間掛かるし疲れるし。
 結構へたれたよ。はうぅ……
 
 漆日
 今日はマルチ敷きと管理機での土被せ。マルチを畝の上に被せるというか敷いて、畝と畝の間の土を管理機で被せていく。
 管理機といっても、小さな耕運機なので、鍬で被せていくよりは楽。ちゃんと被らんかったところは、
 後で鍬で被せていく。取り敢えず、耕運機は、十馬力未満、八〜九馬力ぐらいが良いね。
 小さ過ぎると、掘ったりするのに押さえ付けないといけない。逆に力が要る。管理機って、大体四馬力程度。
 跳ねるし掘ると浅いし。ま、そんなんでも使い道はそれなりにあるんだけどね。土被せみたいに。
 
 捌日
 今日は管理機での土被せと、耕運機での耕耘。……用途が違う為、較べるわけにはいかんけど、
 使い易さでは耕運機、何かあった時の対応のし易さでは管理機と、ま、殆ど機械の大きさでの判断に落ち着く。
 大きいと使い慣れるまでは難儀だけどね。使い慣れると逆に使い易いよ。
 今日の晩は祭の練習の中祝い。ま、みんなで呑むんだな。なんってぇか、地区の人を呼んで、
 祭を成功させましょう、と。後十日ほどで祭に突入する。若中、これからも頑張るで〜!とね。
 あとは酔っ払いの相手だったが……後日、自分も酔っ払う……
 
 玖日
 今日は潅水と豆の播種。……書くことが無くなってきたよ……
 ま、同じことの繰り返し。目新しい事なんて無いわな。同じことを繰り返して慣れていくんだ。
 
 拾日
 今日は潅水と農薬散布、それと地元4H倶楽部の学童農園での講習、つか講師っぽい役。
 農薬散布、豆に虫が付き捲っててえらいことになってたので、除虫の為。
 学童農園は小学生相手に芋掘りの講習。水無月の芋の苗植えの、それの芋掘り。
 ……相変わらずガキんちょの相手は疲れる……
 
 拾壱日
 今日は豆の播種と散髪、んで祭の準備。
 準備といっても買出しやら幕の修繕やら、その辺。
 取り敢えず、久し振りの散髪で綺麗さっぱり。やっぱりみんなの反応は面白かった。
 そういえば、昨日は有名な怪しい葉書がきた。
 何処の馬の骨とも知れぬわけの分からん有るのか無いのか分からんような会社から、「最終通知書」なるものが届いた。
 葉書の裏面一面に、以前利用した有料サイトの未納利用料金を運営業者から債権譲渡されたから
 うちに払え、とそんな内容のことをつらつらと書いている。
 最終受け付け期限は今日、会社の代表電話番号とかは無く、担当者直通との電話番号のみ、
 五つほど書かれていて、その担当者の名前すら記入してない、甚だ怪しい内容。
 しかも、最後に書いてた一文が、
 「当社は有料番組利用記録のある方のみご通知しています。必ずご連絡して頂けるよう
  お願い申し上げます。」
 怪しさ炸裂。一遍、公衆電話からコレクトコールで電話してやろうかと思ったよ。
 担当者直通電話番号というものをここに掲載してやろうか? 若しくは警察にでも垂れ込んでやろうか?
 その衝動に駆られたけど、取り敢えずは文面の一部と、その葉書の裏面をここに掲載する事でよしとしよう。
  ←こんなん。
 
 拾弐日
 今日はトラクタにて耕耘、畝立て含む。
 明日は雨とのこと。家の前の田圃、レタス定植用の畝なんだけど、大丈夫かなぁ……
 
 拾参日
 やはり雨。午前中は部屋の片付け。午後から小雨になったのでレタスの定植。
 で、やっぱり途中で土砂降り。濡れ鼠完成。腹立つなぁ……
 
 拾肆日
 雨。今日も午前中は部屋の片付け。久し振りにみる漫画なんか有ったら、ついつい読んでしまう。進まんね。
 一時期政治家の間で流行った言葉、「牛歩前進」だな。まさに。
 
 拾伍日
 今日は雨も上がったので、午前中はレタスの定植。でも、畝の間には水が溜まっててぐずぐず。
 歩きにくいわ泥は跳ねるわしんどいわ、散々。
 午後からもち米刈り。今年最後の稲刈りだ。これが終わったらコンバインも来年の稲刈りまでお休み。おつかれさま〜♪
 ちなみに、長月二八日からこっち、今日まで祭の練習やらで夜は全て午前様。酷い日には就寝夜中の三時、
 なんてことも。で〜も、翌朝7時〜7時半起きなのさ。毎日。眠たいっちゅうねん。
 
 拾陸日
 今日はトラクタにて耕耘畝立てと、レタスの定植。まぁ、いつもの仕事。
 で、夜は祭練習の仕上げ。練習の仕上げといっても、実質練習は昨日終わってる。
 今日は宴会。まぁ、呑んで食って、その後は来てもらった人に獅子舞見せて。そんなこんなで、今日も午前様。
 明日は早いぞ。
 
 拾漆日
 ……朝六時集合。昨日は午前様。実質の睡眠時間三時間。眠いよ。で、今日は祭の準備。
 幟立てにシオカキにジゲ回りに……色々と。後二日、朝六時集合だ……
 
 拾捌日
 今日は宵宮(よいみや)。朝からジゲ回り。昼から屋台の御渡り、四つ太鼓押し、四つ太鼓のジゲ回り。
 疲れるわ寒いわ……汗ピタで襦袢とハッピ、御腰に地下足袋、夜は冷えるんじゃァ。
 で、酒を呑みこすって、えらいことに。自分の記憶と後で聞いた話を総合すると、
 缶ビールとチューハイ、併せて一四本程度、その後会場に戻って瓶ビール五本ほど一気呑みぐらいはしてるみたい。
 途中から記憶が無かった。明日に続く。
 
 拾玖日
 ……母親に起こされ、起床七時半。今日の集合時刻、六時。めっちゃ大遅刻!
 急いで集合場所に。着いたらみんなに吃驚された。「絶対昼まで寝てると思った。」だって。
 そりゃぁあれだけ呑んだらねぇ。でも祭の本宮(ほんみや)だし、出んわけにはいかんだろう。晩まで続く宿酔の鈍痛に悩まされても……
 屋台で区長宅にジゲ回り。その後戻って、今度は獅子舞の後に神社へ御渡り。んで四つ太鼓も神社に入れて、
 その後は馬場まで御渡り、幟で遊んで獅子舞って、神社まで戻って獅子舞。その後会場まで御渡り、戻って四つ太鼓を
 神社から出す。その後ジゲ回り。うちにも来る。吉相物なので、目出度い事が有った家(結婚、母屋新築など)
 のところに回るんだ。で、うちなのだが、おれ、来週だよ? まだ結婚してないんだが……
 いや、決まってるけどさ。
 
 弐拾日
 今日は、かさやぶち。祭の後片付けだね。幟を片付け、会場を片付け、獅子舞の師匠の家にお礼の挨拶、
 其の他諸々。ぼちぼち晩まで掛かりながら。これで今年の祭も終わり。で、最後は呑みに行くんだ……結局帰宅は夜中二時。
 他の連中は四時まで呑んでたらしい。流石に、翌朝も七時過ぎに起きて仕事せにゃならんので、
 半徹とかそんなのは微妙に勘弁願いたいんだなぁ。……もうすぐ結婚式だし。
 
 弐拾壱日
 祭も終わって今日から仕事。今日はレタスの定植。で、結婚式の打合せと旅行会社に最終確認。
 ボチボチ近づいてきましたですよ。
 
 弐拾弐日
 今日は荷入れ。嫁さんの家から嫁入り道具とかを持ってくるんですわ。箪笥やら何やら。
 で、朝のうちはそれを片付けてて、その後は嫁さんとこの親父さんとお食事。
 で、それが終わったらレタスの定植。やっぱり仕事。仕事は待ってくれんだぁよ。
 
 弐拾参日
 今日はレタスの定植、その後マルチ被覆と豆の播種。もういつもの仕事なので書くことが無かったり。
 そのうちマンネリで終わりそうだなぁ……
 
 弐拾肆日
 今日もマルチ被覆と豆の播種、と耕運機での耕耘。ホント〜に書くことが無いよ……
 せいぜいが結婚式前なので微妙に緊張してるとか、その辺かなぁ。……てか、うちのIME、学習能力、皆無。めっちゃ腹立つ。
 
 弐拾伍日
 今日は豆の播種。と電照灯取り付け。で、今日は耕運機がコケた。片輪が溝の中に填まってさぁ大変。
 取り敢えず、親父と母とオイラ、三人掛かりで引き上げた。引き上げたといっても、填まった方のタイヤを
 親父とオイラの二人掛かりで浮かせて、母がその下に歩み板を敷く、そんな方法。
 八馬力もあるディーゼルエンジンなんでかなり重たい。ま、こんな事もあらぁな。
 
 弐拾陸日
 ……さぁ、今日は結婚式ですよぉ! めちゃめちゃどきどき。朝から準備。午前十一時から神殿で挙式、
 正午から披露宴。まぁ、それなりの結婚式になったかな。
 以前勤めてた会社の先輩が、「新郎新婦は何も食えんぞ。」と言ってたのですが、正にその通り。(笑)
 食うより呑む方だったし、いろいろと話するので、食ってるどころじゃない。で、終了後一度家に帰って、
 その後は明日からの旅行の為に伊丹空港横のホテルで前泊。……道中の特急の中、嫁さんしこたま電車酔いだったんで
 大丈夫なんかめっちゃ不安だったけど、何とか空港まで持ったので良かったよ。
 
 弐拾漆日
 さぁ、今日から新婚旅行ですよ〜。伊丹空港から出発、成田空港経由でフランクフルトでドイツ入り、
 その後独逸(ドイツ)から瑞西(スイス)を経て、最後は巴里(パリ)で、そこから倫敦(ロンドン)経由で
 関西空港に帰ってくるという都合八日間のツアーです。オイラ的に初の海外旅行、それなりに緊張してます。
 ……最初の伊丹からの飛行機内で、またも嫁さん飛行機酔い。微妙に心配……
 ま、成田空港内のクリニックでいきなり点滴ってな状況だったけど、その後の成田発の飛行機が
 エンジントラブルで遅れたのとかで嫁さんほぼ復活、フランクフルトへは飛行機酔いも出ずに無事到着。
 時差は八時間、独逸が寝るころに日本は起きるというぐらい。やっぱり眠たい。
 道中、成田を発って、すぐ日本海上空、窓の外は雲海。太陽が西に傾くころ、飛行機は日本海を北上、左側窓際の席だったんで
 めちゃ眩しい。でも、雲海は綺麗だった。そして直後、ハバロフスク上空に差し掛かろうとするとき、南西の方角、
 夕暮れも逢魔が刻、空の下の方は赤く、筋状に雲があって、その上は暗く、雲のすぐ上に月齢二日ぐらいかな?
 三日月がくっきりと浮かんでいた。……月齢二日で三日月とかいうツッコミは却下。(笑)
 その後暫く飛んで、ウラル山脈の北端ぐらいを飛行中、さすがに極北に近くなるので、薄っすらと白夜っぽい空。白夜とかいっても現地はまだ日暮れ直後だけどね。
 フランクフルト着後はそのままホテルに直行、後は寝るだけ。翌日から観光さ。
 旅行中に、いくつか川柳とか短歌とか作ったんで、それは葵楢実さんところの川柳長屋に投稿しました。
 ここにもその日その日で載っけますね。
  独行き機内にて。
 空想い  鳥を夢見て  手を伸ばし  果ては飛ぶ術  結ぶに至りぬ
 (そらおもい、とりをゆめみて、てをのばし、はてはとぶすべ、むすぶにいたりぬ)
  機内、ハバロフスク上空にて
 逢魔が刻  闇を迎えし  時空の間に  西の残光  三日月の弓
 (おうまがとき、やみをむかえし、そらのまに、にしののこりび、みかづきのゆみ)
  機内、夜になって
 闇彼方  何処も暗く  果ては無く  時空を忘れて  深淵に眠らん
 (やみかなた、いづこもくらく、はてはなく、ときをわすれて、ふちにねむらん)
 
 弐拾捌日
 フランクフルトのホテルを出て、リューデスハイムからボッパルトまで、ライン川のクルーズ。
 実を言うと、個人的にライン河を見てみたかった。次いでに言うと、レマーゲンの鉄橋跡も見てみたかったんだけど、
 まぁそれは仕方が無い。途中、幾つもの古城を横目に見ながら、ローレライで有名なサンクトゴア付近の岬を過ぎ、
 船内で昼食、麦酒をカパカパ呑む。……でも、マッシュポテトみたいなのがイマイチ。ま、麦酒が良かったので良しとしよう。
 古城は幾つも写真を撮ったが、ガイドを聞いてても、さっぱり覚えてない。(爆)
 ボッパルトで船を降り、その後バスでハイデルベルクへ。ハイデルベルクで古城と旧市街の観光、当地の大学やら市庁舎やらを見物して、その後夕食、今度は麦酒がイマイチだった。炭酸が抜けてて妙に味気ない。
 ……その夜は時差ぼけが出てきたのか、即効で爆睡。……そらそうだ。普通ならもう起きるって時間ぐらいから寝るんだから。
 で、短歌とか。
  ライン河クルーズ中、両岸の古城を見て
 水面打つ  風は古城の  影を乗せ  時の波をも  果てに運ばん
 (みなもうつ、かぜはこじょうの、かげをのせ、ときのなみをも、はてにはこばん)
 
 弐拾玖日
 ハイデルベルクを出て、ネッカー川沿いを遡上、途中、ヒルシュホルン家の古城を下車観光、そして一路ローテンブルクへ。
 ローテンブルクで市内観光、市庁舎前で解散後、1時間程の自由行動に。中世博物館に入館して見物し、
 その後買い物。土産などを買い、数分の遅刻で昼食の場所へ。で、取り敢えず麦酒。(笑)
 小麦で作ったらしい白麦酒と、次いでに黒麦酒も呑む。取り敢えず合計1リットル。昼間っからえらい呑んでるなぁ。
 昼食後、デュンケルスビュールにて市内観光。自由行動は無かったが、少し時間があったので、買い物ができた。
 で、近くの店の軒先に、「おにぎりあります」と日本語でかかれた文字が!! めっちゃ吃驚して店に入る。(笑)
 で、店の中を探すも、おにぎりは見つからず。店員さんに「おにぎりはどこですか?」と英語で尋ねる。
 店員さんからは、「売切れました」と英語で返答。ちょっとがっかりして、店内を物色。面白い物発見。
 
 ←日清のドイツ製カップヌードル。思わず買いました。(笑) で、帰ってきてから家で撮影。
 袋無いのでそのまま持ってたから、バスの運転手には笑われるし、がきんちょには指差されるし。(笑)
 その後は、またバスに乗ってミュンヘンに。ミュンヘン着後、ホフブロイハウスにて夕食。
 バイキング形式なのだが、座席間が狭く、また、別の部屋まで取りに行かないといけない為、
 最所の一回目でしこたま積んでくる。しかも、配られた麦酒は1リットルジョッキ。
 うちらのツアーで呑みきったのは、24人中おいら含めて3人。でも流石に、昼間殆ど動いてないのと
 昼も1リットル呑んでる為、おかわりは出来なかった。(笑)
 その後は、やはり爆睡。
 今日も短歌とか
  ローテンブルク観光中に
 朽ち果てず  営み残す  城塞に  酒豪一人  街を見守る
 (くちはてず、いとなみのこす、じょうさいに、えいゆうひとり、まちをみまもる)
 
 参拾日
 今日はミュンヘンからフュッセン・シュヴァンガウまでバスで移動、そこで有名なノイシュヴァンシュタイン城
 ((Ko:nigsschloss Neuswanstein「王城 新白鳥石(直訳)」)←:は直前の文字のウムラオトです。)
 を入場見学。オーストリア国境近くの山腹に建ってます。山の麓にはホーエンシュヴァンガウ城もありますが、
 これは外から見物しただけ。
 山麓から馬車に乗り、途中まで。で、その後は徒歩でノイシュヴァンシュタインまで。整理券を買って入場(入城?)待ち。
 内部を見て吃驚。つか、豪華過ぎ。無駄に豪華なのは美術館だけでいいよ。(笑)
 ま当城は、完成前の持主の死亡で、未完成らしい。もうあんなもの国か無償奉仕者ぐらいしか建築継承しないって。
 ……オイラたちが行った時は、外装修理だか塗装工事だか知らんけど、建造物工事中の櫓と幕が掛かってた。
 ちなみに、馬車、前で引っ張ってる馬が、目の前で放屁と脱糞してくれました。臭いわむさいわ……(笑)
 で、昼飯の後、一路スイスへ。
   ←バスの窓越しに撮影。
 途中、スイス入りして直ぐに寄ったお店で、ドイツとスイスの道路地図を買う。
 で、宿泊地のルツェルンに到着後、カペル橋という、スイスで最長の木造橋を見物したり渡ったり。
 その後ルーヴェン(獅子)モニュメントを見学、そのときに写真を撮ろうとしたけど、夜間だったのと、
 デジカメの調整不足か能力不足か、真っ黒けで写らなかった。で、晩飯。
 ……宿は寒かった。暖房が温水を通した加温器しかなく、それにお湯が通ってない……
 加温器しか無いのは、ドイツも一緒だったけど……
 で、お湯はもちろん風呂もなんだけど……湯が通ってなかったので風邪ひくかと思った。
 翌日の朝の方が、お湯は温かった。
 今日も詠んでみます
  ノイシュヴァンシュタイン城にて
 山肌の  成らぬ古城に  想い馳せ  雪は全てを  覆い隠さん
 (やまはだの、ならぬこじょうに、おもいはせ、ゆきはすべてを、おおいかくさん)
 
 参拾壱日
 ルツェルンを出てグリンデルヴァルトに、そこからケーブルカーのような登山鉄道にてユングフラウヨッホに登る。
 途中、クライネ・シャイベックという所で乗り継ぎ。列車から降りると吹雪。ぼちぼちさぶかった。
 少しの休憩の後、ユングフラウヨッホに。途中、トンネルの中の駅で下車、展望室から外を見ると、一面の雪景色。
 雪山の上に、見事な青空。白と青の何とも言えない景色でした。
 ユングフラウヨッホに着いて、内部で自由行動。展望台と、氷の宮殿という所があるのだけど、
 当地に着いた時には、先程と打って変わって、外は猛吹雪。展望台なんか上がる気にもなれなかったので、
 氷の宮殿に行く事に決定。氷の宮殿というだけあって、中は氷一色。氷の隧道の中に、氷の彫像やらが展示されてる。
 内部の温度は摂氏零下一五度ぐらい。風が無かったのでそんなに寒くはなかったが、氷は冷たい。当たり前か。(笑)
 ちなみに、ユングフラウヨッホは、アイガー、メンヒ、ユングフラウと、三つの山頂が一つの尾根で繋がってて、
 そのメンヒとユングフラウの中間の尾根が低くなった所。それでも標高は三四五四米。
 も一つちなみに、各(おのおの)の標高。アイガーは三九七〇米、メンヒは四一〇七米、ユングフラウは四一五八米です。
 で、自由行動も終わり、登山鉄道にて下山。……列車に乗った途端に頭が痛くなってきた。
 ……軽い高山病かなぁ、とか思って列車の中でぐっすり。起きたら治ってた。(笑)
 でも、同じツアーの参加者で、もう一人へたばってた人が。この人は下山するまで復活しなかったよ。
 帰りもクライネ・シャイベックを経由、そこで昼食を摂って、その後ラウターブルンネンに下山。
 そこでバスに乗って、一路ベルンへ。ベルンに着くなりTGVに搭乗、パリまで四時間半ほどの電車旅。
 でも、もう陽も沈み外は真っ暗。……全然楽しくなかったよ。ま、しゃぁないけどね。
 パリに着いたらそのままバスでホテルまで直行。今回、パリでの二連泊はホテルのグレードアッププランを
 選んだ為、通常BクラスのホテルのところをSクラスに。泊まってみて……わぁ豪華。(笑)
  ←ホテルのロビー。写ってないけど、上にでっかいシャンデリアが。
 今回のツアーの、ホテルのクラスは全てB。まぁ似たようなものだっただけに、流石にクラスが上がると豪華になるなぁ、と。
 Bクラスはエアコン無いもんね。お湯を通すヒーターがあって、それがほわっと温いの。それだけ。
 Sクラスになると、一応エアコンが装備されてた。ぼちぼち温い。デジカメで撮った写真を翌日同じツアーの人たちに見せたら
 羨ましがられた。添乗員さんにも。(笑)だって、二連泊一人五万幾ら追加だもんね。普通せんわ。
 今日もひとつ
  ユングフラウヨッホにて
 雲晴れて  凪ぎし白峰  天仰ぎ  蒼空遥か  果てを望まん
 (くもはれて、なぎししらみね、あめあおぎ、あおぞらはるか、はてをのぞまん)

 


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