熊野の伝統

年中行事

熊野三山の神事や地元の祭り、行事を紹介します。(資料写真)


牛王神璽祭(1月8日) まぐろ祭り(1月の最終土曜日) どんど焼き(2月3日) お灯まつり(2月6日) 熊野本宮大社例大祭(4月13〜15日)
桜花祭(4月14日) 北山川いかだ下り(5月3日) 扇立祭(7月14日) 那智の火祭(7月14日) 熊野の花火(8月中旬) みこし海中渡御(9月中旬)
鯨踊り(9月中旬) 熊野速玉大社例大祭(10月15・16日) あげいん熊野詣(10月の第4日曜日) 仙人風呂オープン(11月1日)
紅葉祭(11月14日) 那智の滝・三重塔ライトアップ(12月31日) 熊野川川舟下り(年間)

牛王神璽祭

牛王神璽祭(1月8日)那智勝浦町・熊野那智大社

那智勝浦町・熊野那智大社では新春早々、熊野詣の証とされるお札「牛王神符」に霊験を強める神事を始める。 元日に那智の滝からくんだ若水で、2日墨をすり、熊野の神の使い八咫烏72羽の絵文字で表現した「那智法印結」を印刷。 連日、祈とうを続け、満願の8日は牛王神璽祭。那智の滝前に神符を供え、柳の小枝を打盤と呼ぶ板に激しくたたきつけ、 悪魔を追い払う「奇祭」。

まぐろ祭り

まぐろ祭り(1月の最終土曜日)那智勝浦町

西日本屈指の生マグロ水揚げ量を誇る那智勝浦町で、マグロのおいしいこの時期に毎年行う行事。 メバチ、キハダ、ビンチョウなどのマグロの即売市では、市価の半値のものもあり、 何トンものマグロが1〜2時間で売り切れる。試食コーナーでは、約2000人分の大鍋で調理したマグロ汁、 マグロの頭を丸ごと焼いた「かぶと焼き」などが人気。マグロ1匹をさばく「一頭造り」の実演、試食もある。09年から1月の最終土曜日。

どんど焼き

どんど焼き(2月3日)新宮市・熊野速玉大社

新宮市の熊野速玉大社で、お正月のしめ縄飾りやお札などを焼く神事。節分行事の一つ。 午後、境内に掘った直径約5bの穴に、神火を点火。熊野地方一円から持ち込まれた飾り類は 次々に投げ込まれ、炎を上げて燃え上がる。夜まで続き、朱塗りの神殿を明々と照らし出す。 節分行事は那智勝浦町の熊野那智大社、青岸渡寺で豆まきなどが行われる。

お灯まつり

お灯まつり(2月6日)新宮市・神倉神社

世界遺産の熊野速玉大社の摂社、神倉神社で約1400年続く神事で、女人禁制の勇壮な火祭り。 白装束、腰に荒縄を巻いた「上り子」(祈願者)が神倉山頂に集まり、神火から点火された燃えさかる松明を持ち、 開門を待つ。午後8時ごろ山門が開かれると、一斉に538段の急な石段を駆け下りる。 松明の炎が、山頂からふもとまで帯を描き、民謡に「下り竜」と歌われた。

熊野本宮大社例大祭

熊野本宮大社例大祭(4月13〜15日)田辺市本宮町

田辺市本宮町の熊野本宮大社例大祭は13日の「湯登神事」で開幕。神の使いとされる稚児らが父親に肩車され、 大社を出発(写真)。湯の峰温泉で身を清めた後、近くの王子社で稚児が舞を奉納。 14日は大漁や航海の安全を祈願する「船玉大祭」。15日は祭りの本番。 稚児らの行列が旧社地まで練り歩く「みこし渡御」のほか、大和舞、早乙女舞などの奉納がある。

桜花祭

桜花祭(4月14日)那智勝浦町・熊野那智大社

熊野地方に春本番を告げる那智勝浦町・熊野那智大社の恒例行事。 那智山で千日行をした花山法皇が桜の美しさを和歌にしたためた故事にちなんだ神事で、秋の紅葉祭と並ぶ優美な催し。 本殿に桜花を供えた後、那智の滝で2人のみこが桜の小枝の髪飾りをつけて、「浦安の舞」を奉納する。 世界遺産の滝をバックに、雅やかな平安時代をしのばせる舞は観光客を楽しませる。

北山川いかだ下り

北山川いかだ下り(5月3日)北山村

和歌山、三重、奈良の3県境を流れる北山川の観光いかだ下りが5月3日スタート。 激流もある秘境・奥瀞峡約6`を杉丸太で組んだいかだ(全長約30b)で下る。約1時間。 いかだは、かつて木材の運搬用だったが、陸上輸送により廃れた。 和歌山県北山村が1979年、観光用に復活。9月末まで。料金は1人6000円(小学生は半額)。完全予約制。 同村観光センター(0735・49・2324)。

那智の火祭

那智の火祭(7月14日)那智勝浦町・熊野那智大社

熊野の神々が年に1度、12体の扇神輿に乗って那智の滝に里帰りする祭り。 先導役を務める約50`もある大松明は、宮大工が何日もかけて作る。 当日は午前中、那智山中腹の大社で田楽や舞が奉納される。 勇壮な大松明の乱舞は午後2時ごろ、滝前の石段で。 毎年、見物人が多く、事前に入場が制限されるので、早めに行く人が多い。

扇祭り

扇立祭(7月14日)新宮市・熊野速玉大社

夕刻、本殿、各社殿に桧扇を飾り、無病息災、家内安全を祈願する。数百年の伝統神事。 桧扇はヒノキの薄板で作られ、金、銀箔で花鳥風月を描いている。室町時代の11本(いずれも国宝) が伝わっているが、宝物の損傷を避けるため、約40年前、画家が模写。これを祭りに使っている。 地酒まつり、踊り大会などがあり、南紀の夏、最もにぎわう祭り。

熊野の花火

熊野の花火(8月中旬)三重県熊野市・新宮市など

熊野地方で8月の花火といえば、約300年の伝統を誇る三重県熊野市の「熊野大花火」(17日)だ。約1万発の花火が 打ち上げられ、七里御浜海岸で見物できる。特に重さ250`の三尺玉を爆発させ、 直径600bの半円型の巨大な花を咲かせる三尺玉海上自爆は壮観。 国の名勝天然記念物・鬼ケ城の岩場、洞窟に共鳴した 大音響…すごい迫力の連続だ。新宮市の熊野川河川敷での「新宮花火」(13日)は約2000発。 幅約450bの仕掛け花火「ナイヤガラ」は見ものの一つ。 同市の盆供養行事「佐野柱松」(写真・16日)も面白い。ポールの上部に取り付けたかごに松明を競って投げ入れ、 入ると花火が上がる。このほか太地町で「花火」(14日)、「柱松」(14、15日)がある。 天候で中止・延期などがあるので要注意だ。

みこし海中渡御

みこし海中渡御(9月中旬)那智勝浦町

温泉とマグロの町、那智勝浦町の勝浦八幡神社例大祭のフィナーレを飾るのが、みこしの海中渡御。 みこしは午後、町内を練り歩いた後、勝浦港内の「いざかた船だまり」で、 櫂(かい)伝馬行事を繰り広げている笹飾りなどを飾った5隻の舟に誘われるように、 若者たちがみこしを担いだまま、勇壮に海になだれ込みます。その後、みこしは小舟に乗せられ、 海路を神社まで戻る。

鯨踊り

鯨踊り(9月中旬)新宮市

熊野灘は昔から鯨の漁場でした。新宮市三輪崎もその一つで、 江戸初期、新宮藩主が「三輪崎組」と名付けた藩営の捕鯨集団を作っていたほど盛んでした。 大漁を祝い、浜辺で踊ったのが「鯨踊り」で、その後も踊り継がれ、県指定の無形民俗文化財。 毎年、三輪崎八幡神社の秋祭りに奉納されます。 練習を重ねた地元の青年たちが、捕鯨方法を所作に取り入れた2つの踊りを披露してくれます。

熊野速玉大社例大祭

熊野速玉大社例大祭(10月15・16日)新宮市

熊野速玉大社の例大祭は15日、神馬渡御式。主神・速玉大神(イザナギ)が神馬で市内の阿須賀神社、 熊野川河原のお旅所を渡御。16日は夫須美大神(イザナミ)がみこしで町を練った後、神幸船に乗って、 1・6`上流の御船島に年に1度の里帰りする「御船祭」。 水先案内役の船が競い合う「早船競漕」(写真)が呼び物。市内9地区の若者が意地をかけるボートレースとして 市民たちは熱が入る。

あげいん熊野詣

あげいん熊野詣(10月の第4日曜日)那智勝浦町那智山

中世に盛んだった上皇らの熊野詣を再現するイベントで、那智勝浦町那智山で行われる。 時代行列は、応募した100人前後の人たちが平安衣装を着て、那智山のふもとから、杉木立の熊野古道・大門坂を経て、 熊野那智大社、青岸渡寺、那智の滝まで歩く。大社で地元の「色川茶」などが振舞われるほか、同寺の三重塔前で、 大護摩祈祷がある。問い合わせは同町観光協会(0735-52-5311)。

仙人風呂オープン

仙人風呂オープン(11月1日)田辺市本宮町川湯

川原を掘れば温泉がわき出る田辺市本宮町・川湯温泉で、 大塔川河原につくる大露天ぶろ「仙人風呂」は11月1日から来年2月末まで無料開放される。 長さ約40a、幅12a、深さ60aの浴槽を作り、川底からわき出る73度の温泉に、清流を引き込んで、湯加減を40度前後に調整する。 開設時間は午前6時半から午後10時まで。荒天、川の増水、清掃日などで閉鎖されることもあるが、原則無休。

紅葉祭

紅葉祭(11月14日)那智勝浦町・熊野那智大社

那智勝浦町の熊野那智大社で平安の時代絵巻を繰り広げる雅やかな祭り。花山法皇が那智山で千日行をし、 和歌をしたためた短冊を滝に流したという故事にちなんで毎年行われている。 大社と那智の滝前で神事の後、同滝の下にある「文覚の滝」で、 平安衣装姿の朝日芳英宮司や神職、みこらが、5色の短冊に書かれた古歌を読み上げながら、一枚ずつ水面に浮かべて、 往時をしのぶ。 同法皇は、和歌など文学に秀でた「芸術家帝王」。3年も那智山で修行した間に、 多くの和歌をつくったと思われるが、 散逸してしまったのか、那智の歌はわずかしか残っていない。 「石走る滝にまがひて那智の山高嶺をみれば花の白雲」は、よく知られた名歌で、春の歌だ。

ライトアップ

那智の滝・三重塔ライトアップ(12月31日)那智勝浦町那智山

那智勝浦町那智山にある熊野那智大社の「那智の滝」と隣接する西国三十三カ所第一番札所・青岸渡寺(せいがんとじ)の「三重塔」が 大みそ日の12月31日夕から元旦明け方までライトアップされる。 日本一の落差133bを誇る滝、朱塗りの塔、それぞれの近くに設置した投光器で照らし出す。 「三筋の滝」とも呼ばれている滝が、あやしい青白い光を放つと、塔は、鮮やかな黄金色に輝く。 おなじみの那智山の風景、滝と塔の「ツーショット」を、真っ暗闇の大自然の夜空に浮かび上がらせ、 初詣客を幻想的な世界に誘ってくれる。 熊野那智大社と青岸渡寺が、毎年行っている迎春の恒例行事。

熊野川川舟下り

熊野川川舟下り(年間)新宮市

熊野川は「川の熊野古道」として世界遺産となった。世界の川の中で唯一の文化遺産だ。川舟下りは観光客用に復活させたもので、 新宮市熊野川町の「道の駅」下の川原から熊野速玉大社横の川原まで約16`を船頭、語り部とともに下る。 この間には、奇岩、巨岩なども多く、自然景観に恵まれている。天照大神が熊野権現と囲碁を楽しんだ「昼嶋」、 人々を悩ませた鬼神を権現が包丁で切ったといわれる「骨嶋」などの伝承地や 役行者、西行、後白河法皇などゆかりの史跡もあり、自然崇拝の熊野信仰を体感できる。料金は1人3900円(小学生2000円)。 12月〜2月は団体のみ。完全予約制。 熊野川川舟センター(0735・44・0987)。


写真をクリックすると大きく表示されます。

トップへ戻る