たまご
交尾を終えたメスは、川岸の岩や木のねもとのコケなどに卵をうみつけます。
一匹のメスが生む卵の数は、およそ500個ぐらいです。一度に産まずに、数日にわけて産みます。なかには、1000個くらい産むものもいます。
卵の大きさは、直径およそ0.5oです。卵のうちから光ります。親のようについたりきえたりする光ではありません。およそ一ヶ月で、ふ化(幼虫になる)します。
幼虫
一ヶ月ほどたつと、うすい灰かっ色からこい灰白色にかわり、動かなくなります。むねのあたりにさけめができ、白い体があらわれます。このように幼虫は、脱皮をくりかえします。1.5oだった大きさが、最後には、およそ2.5pから3pぐらいに大きく成長します。
春になるとえさを食べなくなり、夜になると川岸の水面近くまであがってきます。夜が明けるころ、また石の下にもどります。このようなことを毎晩くりかえします。やがて、雨がふると次々に水からあがってきます。水から出る幼虫は、ひかりだし、土のあるほうへ歩きはじめます。
さなぎ
水から出た幼虫は、光りながら落ち葉や小石の間をぬっていきます。時には、大きな岩やがけを登っていくこともあります。
土の中にもぐった幼虫は、自分が動けるだけの小さな部屋をつくります。体から液体をだして部屋のかべにしみこませ、部屋全体をまゆのようなかたちにします。
40日ほどたつと、じっとしていた幼虫が、体をのばしたりちぢめたりしはじめます。とつぜん、幼虫の背中がわれ、真っ白な体がでてきます。およそ30分かけて皮をぬぎます。しだいに体がかたくなっていきます。
皮をぬぎすてて5日目ぐらいになると、目の色も黒くなっていきます。8日目くらいには、羽の色も黒くなり、背中に赤い色があらわれます。10日目ぐらいになると、羽化がはじまります。背中がわれ、ホタルの体があらわれます。羽の色は、まだ黒くなく、しばらくたってから、黒くなります。
3日間ほど土の部屋で休みます。そして、いよいよ地上へでてきます。ホタルの誕生です。
ゲンジボタルの成虫
交尾するゲンジボタル
ゲンジボタルの卵
ゲンジボタルの幼虫
カワニナを食べる成虫
脱皮をくりかえす成虫
上陸する幼虫
サナギとなった幼虫
地上へでようとしている
ゲンジボタル