近江の名麸 麸惣の丁字ふ

江戸の末期の嘉永時代。

麸惣の初代惣吉じいさんは、大八車に麸をのせて
若狭・越前・美濃・伊勢・近江と売って歩いてはったんや。

ところが当時の麸は棒麸、あぜ道・山道通る間に
折れるは折れるは困りはて、思いついた四角い麸。
十個束ねて藁しばり、荷くずれもせん、折れもせん。
その上味も格別で、こりゃええあんばいと
お得意さんも喜ばはった。

さて、この四角い麸の名前、庄屋をしていた惣吉じいさん
えらい坊様に知恵をさずかり、丁字の意味の深さを知った。
形を表すだけやない。末広がりや模様まで
まさにこの麸にぴったりと、近江の名麸できたんや。

きめの細かさ、つやの良さ真似のできないこの丁字ふは
お誉めいただき賞もろた。(全国製麸品評会優秀賞)
愛され続けた麸惣のおいしい丁字ふ食べてみて。

麸 惣 製 造 所

 


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